職場いじめで新卒8カ月で仕事を辞めた話 ③
退職後…
私が会社を去ってから約1週間後、会社から1回話したいと連絡がありました。この頃私はうつ状態で投薬治療を行っており、実家で生活していました。辞職の連絡も親が対応していた事もあり、自分の事をみっともないとおもいながら親と同伴して話し合いを行うことにしました。
実際に立ち会ったのはO、営業担当、事務。当事者のTはそこにいませんでした。向こうが持ち出したのは「なぜやめたのか」という問いただしで、私はこれまでの経緯を話しました。
すると、Oが私が退職後に研修者含め全員に研修の良くなかった事について一人ずつ面談を行ったところ、みんな問題ないと言っていたという旨を話していました。そりゃ目をつけられるの怖いし、言うわけねぇよな。
また、本人に思い当たる点があるか確認したらしいのですが、
「本人も研修のつもりで言って意図が通用していないみたいだった。反省している」
と述べていました。
本当に反省しているなら本人にきちんと謝るべきなのではと思いましたが、立花から謝罪の意を述べられる事は今後一切ありませんでした。まぁ本人は負けず嫌いな性格もあったし、そうやって都合の悪い事は人のせいにして負けるのを避けてきたんだろうなと思いました。
結局話し合いはほぼ私の独白のような形で終わりました。後日、精神的余裕が出てきた頃にに電話で自分がなぜこのような事をされたのか小笠原に聞いたところ、突然ヒステリックを起こして電話口で怒鳴られました。そして言われた事は、
「君が私に報告すればよかったじゃないか」
向こうから謝罪の言葉は一つもありませんでした。
大事な事なので2度言います。
謝られませんでした。
そして現在は?
結局、相手にとっちゃ私はただ悪例のネタにされただけでした。インフルエンザの予防接種について皆に周知したのも、誰よりも電話に出たのも俺なのに誰も評価しなかった。
最期に自分にきた案件もやる気とやりがいがあればできるモノだったのかもしれない。でも、周りは嘘つき、された事も嫌がらせばかり、仕事内容もなんか自分のやりたい事なのかわからない、会社のビジョンも社員も共感できる部分がない。やる意味も続ける意味も分からず、このまま続けて体力も気力もそがれたら転職を考える以前に自分の方がやばいんじゃないのか。さすがにこれが原因で自殺とかやめてほしい。仮に退職が彼等の本望だとしても。俺にはまだこんな自分でも大切にしてくれた仲間や親がいる。死ぬわけにはいかないと。そんな相手には余裕だろうけど、精神的にも体力的にもギリギリの中、考えに考え、退職という手段を取りました。
電話応対をミスした当たりから労基に一度相談しましたが、「ハラスメントを受けた際はまず上司に、それがだめならその上の上司に報告し、改善が見られなければハラスメント上告申請書を提出してください。それでだめならうちに来てください。」と言われました。Oに報告しようとしてもそのTが私を手元に置きたがるのでなかなか報告できませんでした。そして、11月に入って体調を崩すようになり、精神科に行ったら「中濃度のうつ」という診断が下り、2カ月程度の休養が必要だと提案されました。実際に退職後、薬物治療を行い、現在は就業可能、心身ともに社会生活を送れるくらいに健康という診断が出たので、転職活動を行っております。
さいごに
私が新卒で入社した会社は設立から20年経っているにも関わらず新卒採用の経験が浅く、設立当時から中途採用を中心にやっていた企業で、社員のほとんどが中途、契約社員でなりたっているSESの会社です。
自分もそのことは入社時に聞いてはいたのですが、具体的なイメージがついておらず、「それなりに会社の歴史があるから新卒採用に踏み切ったのもそれなりの準備やきっちりとした考えのもとで行っているし、それなりの実績と方向性があるからやれるんだろうな」と期待しておりましたが、入社して見事に外れました。
人事、研修の制度も未整備、上層部はほとんど中途で社歴が浅いのに先輩面をしている。自分が新卒採用の選考時に担当していた人も私が入社したその日付けで辞めるほど人の入れ替わりが激しい。研修担当者はやる気がなく、自分の実力や経歴を盾にして威張り、ことある事に
「自分は本当は研修をやりたくなかった。現場で周りに指示出したり指摘したりしていじめるのが好きだった。」
「自分はクビになっても予備校の講師とか数えるだけでも10以上あるから雇い先がよりどりみどり」
など言い、こんな人に教わっても何のやりがいもないと心底思いました。その上、
「君は仕事に誇りはあるのか?」「皆との和を大切に」「お客様の期待以上に会社として貢献できない奴はダメだ」
等確実に人のやる気をそぐ事しかしない。
しかもこの会社、企業理念が無いんです。その理由が企業理念を出すとお客様が「その理念でしか動かない」と思うからわざと隠して、お客様のどんな要望にも応えられるようにするためというもので、結局はお客様のどんないう事も聞く上に中身のない会社のわがままに付き合わされるだけの社員は食えるだけの金を払えば自分の欲を叶えてくれる存在だと思い込んでいる会社だという事が分かりました。
企業理念なんかよりその会社を表す言葉は自分勝手で無責任。何度も「ウチの会社はそれなりに大きい会社だから」という言葉を聞きましたが、2流や3流の人ほどビッグマウスを叩くのと同じように、自分の身の丈を知らない人に対していかに自分の事を大きく見せようとしているのかという事をしている人と対して変わらず、正直それを本気で信じ込んでいる同期同僚にも若干嫌気がさしました。
長々と退職理由についてこのような形でかいてしまいましたが、実際の転職活動の際には、面接では「ソフトウェアの製造よりウェブサービスやアプリ開発に興味を持った。」「もっとテスター案件に携われる仕事がしたい」と言って、面接官の方から深堀されても「ビジョンが違っていた」「就業のイメージが異なっていた」等短く済ませた文で言っています。実際の志望動機文です。
この綺麗に書かれた字面には、どの程度の割合かなんて関係ないくらい、汚い事、つらい事が隠れている。これは我々求職者だけでなく人事採用担当、就職に関する人ならだれでもわかる事です。
問題なのはこの”嘘”に対して「嘘である」「間違っている」と声を上げると白い眼で見られる事。
私がもし、いじめを受けていた事、年末年始が休みであるというのが嘘だった事、これを「嘘である」「こんなの人として間違っている」と声を上げると「嘘をついて何が悪い!」「違うなんて君に決める権利があるのか!」「無知のくせいに!」と、攻撃をしてくるのです。私の時はあれほど叩いてきたのに、私が報告をするととたんに目の色を変えてくるのです。
これは私が受けた会社だけじゃなく転職エージェントも同じ反応です。我々求職者も彼らのような職業紹介事業者にとってはモノにしかすぎず、我々にとっては企業の採用担当者の延長線上で、彼等の方が我々よりも選択肢を有しています。
だからこのようにうつの経歴がある人に対しても
「その経歴を隠せ。さもないと職業を紹介しないぞ。こっちにはお前なんかよりよっぽどいい人材抱えているんだぞ」
と脅すことも可能なのです。何か悪い事があれば足を引っ張る。結果があれば何をやってもいい。その結果も完全なものではなく自分にとって都合がいい、あるいはそのような同じ思いの人が集まっていれば、そうじゃない人に何をやっても迫害にならない。これが社会の本質です。生産性という綺麗な言葉に隠れた裏側なのです。
私が社会人を経験して学んだ事はこの本質です。私が「いじめが良くない」と言っても、
いじめは良くない。だが、力が無ければ仕方がない。
つまり、
その人より強くなって見返せ。
何の解決にもなっていないのです。負けず嫌いという言葉も本当の意味は
負けるのが臆病で、自分にとって都合の良い勝ち方でしか生き残れない。そのためにはどんな手段も使うし、心にあるのは常に怨恨、嫉妬、侮辱…
これが今の社会なのであれば、今の社会は”こんなモン”なんです。力を伸ばすというところに意識を向け、いじめの本質的な解決にいかせないようにする。
私は音楽をやっていますが、社会人もこれからやっていくつもりです。本当にいじめのない社会を作っていくつもりです。私が社会人をやっている、これからもやっていく理由は自分の音楽を人に聞いてもらう為、自分の表現を増やすにはそこに基づく経験が必要だと思うからです。想像力も大事です。ですが、より豊富な想像力を増すにはどうしても経験が必要なんです。
これも私にとって都合の良い解釈なのかもしれませんが、自分ができる事が何なのか。それで周りが幸せになるなら私は手段を”選び”ますよ。とことん。
あと、気を付けなければいけない事を一つ。
これからIT企業に転職される方、就活生の方、IT業界は基本オフィスでの私物の持ち込みは禁止されています。これはセキュリティリテラシーで、外部のデバイスの持ち込みなどでデータの改ざん、流出を防ぐためです。
だから、スマホの持ち込みも社内のモノ以外はダメな場合が多いです。
よってハラスメントが起きた場合、提出できる物的証拠がなく、ほとんどの場合が文書での証拠(日報、日記など)になります。
なので、やられた事は日々日記にとどめておくか、楽天などのネットショッピングに売っているペン型、USB型のカメラ付レコーダは必須アイテムです。
自分も、Tから電話応対に関するミスやされた事を書いたら書き直しを命じられ、普通に捏造されました。
なのでこれから社会人で自分の身を守る為に、
・ICレコーダー、日記
・法的拘束力
この二つはとても大事なのでお忘れなきよう。。。
長きにわたってしまい拙文で恐縮ながらここまで読んでくださってありがとうございます。では。
#創作大賞2023