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千葉ロッテ プレミア12

日本の銀メダル獲得で終わったプレミア12。完全優勝とはならなかったが、野球(ベースボール)の普及を考えれば悲観する結果ではない。ただ井端監督は辞任という流れになるだろう。

WBCと何が違うのかと問われれば主催が違う。
ワールド ベースボール クラシックはMLBとMLB選手会が立ち上げた組織が主催する大会。一方、プレミア12は世界野球ソフトボール連盟が主催だ。したがってメジャー球団は選手を派遣しない。どちらも開催期間は4年毎となっている。仲が悪い訳ではなく目的がそれぞれ異なっている。前者は野球の発展、後者は野球ソフトボールの普及となる。よってアンダー世代の大会は世界野球ソフトボール連盟が主催となっている。

今大会ロッテは野手佐藤、投手鈴木横山が選出された。3選手ともレギュラー、勝ちパターンといった起用にはならなかったが怪我の情報もなく良い経験になったはずだ。全てが足りないという意識が必要だ。開幕当初は井端監督の選手起用は見事だった。疲労を残さず勝ち上がる。だが大会が進むにつれ起用される選手が固定されてしまった。勿論優勝を目指す事は当たり前だが戦力差はあった。大会の注目度も加味すれば冷静に視野を広く闘っても問題はなかった。監督の器。それが主な敗因だろう。ロッテの金子コーチはここでも勝ちきれなかった。何が足りないか。コーチとして成長して貰いたい。今大会で飛躍した選手を挙げれば野手は辰巳、投手は藤平の楽天コンビ。特に辰巳は来シーズンとんでもない数字を残す予感をさせた。

優勝した台湾チームには日本で馴染みの選手が数名いた。その1人がチェンだ。童顔でいつも笑顔な左投手。ロッテファンに愛されている。久しぶりに観たピッチングはスタイルが変わっていた。下半身がどっしりとして力のあるストレートを投げ込む。技巧派だった印象だがパワーピッチングにチェンジしたようだ。年齢は32歳とベテランの域に入っているが母国で飛躍している姿を魅せてくれた。

大会の目的である普及は日本ではそれほどではない印象だ。しかしスポーツを普及させるには大会を開催する事が1番効果的である。特にアンダー世代は年齢が低くなればなるほど効果がある。権威も何もない個人カップでも活躍すれば親はその気になってしまう。そうなると子どもに投資してしまうのだ。そのお金はスポーツの普及発展に欠かせないのは言うまでもない。サッカーはこのやり方で爆発的に普及した。名もない数多くの大会が全国各地で開催されている。大会の開催は参加チームにとってもプラスになる事が多い。遠征費という選手から集める臨時収入はチーム運営の助けとなる。野球はそういった大会が減ってしまっている。ナショナルチームも大切だが草の根運動が必要だ。球場の確保、審判の派遣、とにかくお金を出さないといけない。サッカーと同じやり方はもはや通用しない。焼石に水。大谷選手が1番わかっているという事だ。


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