偶然の力でいつもと違う一歩外の世界へ大地の芸術祭ボランティア記録
セレンディピティ
「セレンディピティ」という言葉は知っていますか?
素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけることをセレンディピティと言います。
新潟県で開催されている「大地の芸術祭」の制作ボランティアに参加したときに、作家さんから教わった言葉です。
「大地の芸術祭」とは
「大地の芸術祭」は新潟県十日町市と津南町で開催されている芸術祭です。ユニークなのは美術館だけではなく、道沿いや空き家などまちじゅうに作品が展示されるところです。十日町と津南の文化を反映した現代アートを巡ります。海外からのお客さんも多いこと、地域外から来たボランティアと地元の人が協力して運営している点がまちおこしの事例として注目されています。
地域との出会いを生む「おみくじ堂」
今回、制作ボランティアとして参加した作品は斉藤悠さんの「おみくじ堂」という作品です。パチンコを模した遊具の景品としておみくじを用意し、おみくじには作品周辺の観光スポットやグルメ、文化が書かれているという作品です。
偶然の出会いを楽しむ
斉藤さん曰くこの作品のテーマは「セレンディピティ」。偶然の出会いを楽しめるかということらしいです。おみくじもただの紙切れ。しかしそこに書かれていることに何かあるかも、やってみようかと思えるかどうか、そういう心の状態でいられるかということを考え、さらに芸術祭の作品だけでない十日町・津南のことも巡ってほしいとの思いからこの作品を制作したそうです。
この旅の中で何か偶然の出会いを楽しめたことはあったかなーと思い返してみました。
小さいですが、お昼で入ったお蕎麦屋さんでアスパラのてんぷらを食べてみました。最初はそばだけを食べるつもりで入りましたが、アスパラが名物ということもあり試しに注文しました。外はサクサクで中はシャキシャキでとても美味しかったです。偶然の出会いを楽しめた瞬間でした。
きっと日常の中にもこうした偶然はたくさんあって全部を掬い上げることはできなくても、佐藤さんの仰っていた偶然の出会いに飛び込める心持でいたいと思いました。