２７歳の頃の俺に一言モノ申す！！

私が今の会社に入ったのは、２７歳の時。少々訳ありで入社したのだが、入社した当時は現在の様な会社になるとは夢にも思っていなかった。また、私が管理職者になるとは、もっと考えもしなかった。
その頃の私に一言モノ申したい！
現在の従業員は、現場でキャリアを積み自分で勉強をして資格を取得し、昇格試験を受験し合格したらステップアップする。しかし、私が現場で作業をしている時は、当時の「リーダー」が急に辞めたから、「主任」が辞めちゃったから、代わりにやって。から始まり、気付けば私が代務を務めていた。
だから、「代わり」のリーダーだったり「代わり」の主任だったので、まず最初に思うのは、何をすれば良いの？という戸惑い。
上司は、見様見真似で良いというが、その見様見真似をするモデルが辞めてしまっているので、それも出来ない。
独学で「運行管理者とは」とか「リーダーシップについて」とかを勉強し、あとは実践あるのみ。当然、寝る時間なんてごくわずか。休みなんて月に１日あるかないか・・。今では考えられない。
なんせ「２４時間働けますか？」なんて栄養ドリンクのCMが流行っていた時代ですから（笑）
家に帰る気力もなく、車の中でそのまま落ちるなんて日が続いていた。
従業員とのコミュニケなんて確立された方法で行うのではなく、ただただ雑談から仲良くなり、少しづつ情報や相談を聞くようになってました。従業員の好きな事や趣味を何となく探り、その事について話題を振ってみたり、こっちも興味があるフリをして話しかけてみたり。まぁ、毎日が楽しいんだか、苦しいんだか分からないまま時間だけが過ぎていた。
当時は、「辞めよう」と思った事は数え切れずあったかな。
なんせ、教えてくれる人はいないし、相談できる人もいない。完全孤独な日々でした。
なぜ辞めることなく今の会社に留まったのか。今でも正直不思議でしかない。何か活力になるものがあったわけでもない。ただ漠然と、目の前に山積された作業をこなす事だけに没頭していた。
そして、３年後、「主任」に抜擢して頂く事が出来た。
それからかもしれない。この会社でもっと頑張ろうと思ったのは。出世したいと思ったのは。今思うと、「よく辞めずに頑張った！」と褒めてやりたい。
当時の主任という肩書は、現場の者にとっては所長の次に権力があり、現場では実質的にナンバーワン。
当時のある意味「ステータス」でした。
とても、人間的に偉くなった気になれた。しかし、その分責任も大きくのしかかっていた。何かあれば、所長に代わって対応をしなければならない。
クレームがあればお客様に謝罪に行ったり、事故があれば被害者のところに謝罪に行ったり・・。誤ってばかりの日々でした。だけど、その分従業員からの信頼は貰えるようになったかな。また、「次からこうしよう」とか「今度はこうしよう」なんて前向きな話を沢山出来るようになり、誤りに行くのはホントは嫌だけど、皆が反省し次はミスしない様にしようと思ってくれるのを目の当たりにすると、とても「やりがい」を感じる事が出来ました。
それから、様々な営業所、センターを転々とし現在のセンターに赴任しています。２７歳に入社した頃は、ただの運送会社と半分バカにしていたのに
どんどん営業所が多くなり、グループ会社も多くなり、様々な分野に手を広げ、気付けばとても大きな会社になっていました。知名度もとても上がり、同業者のみならず、様々な分野でもわが社の社名はかなりの知名度を持つようにまでなっています。そんなわが社の管理職者として勤務する自分に、少々驚きと嬉しさを感じている。
もし、そんな会社に発展する事が分かっていれば、入社した頃の苦労も少しは楽になったかもな。あの頃の自分に言ってやりたい。
「その苦労は必ず報われる！！」「その会社、すんごい立派な会社になるから！！がんばれよ」って。
高校生の頃、何の目標もなく毎日ぷらぷらしていた。あの時、将来自分の勤め先で自分に部下ができ、人の上に立って仕事をする事が想像できていただろうか。「所長」とか「マネージャー」なんて部下に呼ばれる時が来るなんて考えた事も無かった。笑えるくらいに将来の希望や夢、目標なんてなかったし、それこそ就職先だって何も考えていなかった。
ただ、あの頃に培えたのはコミュニケーション能力。
多くの友人と対話し、いろんなところへ行き、いろんな経験をした。それが今となっては大きな財産となり、多くの従業員とのコミュニケーションに役立っていると思う。勉強は嫌いだし、頭も決して良くは無かったけど、人とコミュニケーションをとる事がある意味好きだった自分に「それもっとやれ」って言いたい。今も「学生の時、もっと勉強しとけばよかったな」なんて思う事あるけど、その反面、「人との会話が好きな人間で良かった」と嬉しく思う事も多くある。人は、多くの人と触れ合う事で成長し、多くの事を学ぶと思う。これからも、学生の頃に培ったコミュニケーション能力を活かしていきたい。