脈略のない話

突然だが、私も驚いているのだが、そんなに親しくない親世代の人に下の名前で呼ばれた。そこ、苗字じゃないの?と思うし、あんたとは顔見知り程度じゃんという親世代の人。周りの親世代女性陣とはそれなりに親しく、下の名前でちゃん付けしてくれるが、親世代のその親しくない男性にちゃん付けで下の名前で呼ばれる違和感が半端ない。
考えると、今は学校でニックネーム禁止だったりするが、私の世代はニックネームOKの時代で、それでも男子には2人だけしかニックネームを呼べなかった。小学校4年同じクラスだと言えるもんだとは思うけど、6年同じクラスだった男子にニックネームを呼んだことがない。女子には下の名前で〇〇ちゃんと呼んだが、私にはニックネームがなく、苗字にさん付けだった。
今更親しくない人に下の名前でちゃん付けで呼ばれても。逆に親しいのに敢えて下の名前のちゃん付けから苗字に切り替える親世代の人がいて、それはそれでなんだか遠い人な気持ちになる。
主治医がこの前の診察で初めて下の名前にさん付けした。びっくりした。
私の名前は、呼びやすいって言えば呼びやすいのだが、近寄るなオーラのせいで苗字で呼ばれがち。

一人暮らしが10年目の話。
10年前の夏、一人暮らしを始めた。あんまり穏やかじゃない状態でスタートさせ、私自身いつまで一人暮らしなんだろうかと思ったけど、慣れてくると独りのが心地いい。家事スキルもアップした。ある程度のことはできる。しかし最近の物価高で、実家で暮らした方が節約かなーと思い、母に言ったら帰ってきたらーと言われた。一応実家から出て10年一人暮らししたし、今すぐ帰るわけではないけど、もういいかなと。
知り合いの人が、ある程度の年齢になると性別関係なく、親のありがたさを知るために一人暮らしを勧める人がいる。
そこら辺について、確かに家事してもらっていたこと、料理について今こそなんでも作れるけど、作業工程が多いものを母が作ってくれていたんだなと思うと、料理についてのありがたさはわかった。 
洗濯についても日々清潔なものを着れるのは、小さい頃から洗濯してもらっていたからだとも思った。 
しかし、私が一人暮らしで最初にはまった家事は洗濯だった。夏場だったし、洗濯を毎日せねばだったのもあるが。
ただ、ちょっと前まで実家の母に頼っていたものがある。御祝儀とか名前を書くのに毛筆が苦手で、自分の苗字を書くのは母に頼みに実家に寄るということをしていた。最近、出産祝いを送るのに自分の文字で書けるようになったのだが。
ただ、通販については、遠慮なく一人暮らしの住所を登録できて、実家住所の登録をしていないのは一人暮らし最高!な感じで、コロナが猛威をふるっていたころ、家にいるためにちょっと高いDVDセットを買っても文句言われず☆
コンサートだの、夜中に出かけるだの、単独行動で悪いことはしていなくても、行動の自由を味わって、引越しとか1度住んでしまうと動きたくなくなり、それなりに立地条件にも恵まれていて、住めば都状態な感じ。 
それでも物価高は私に帰ることを考えさせ、ああ数年以内に実家に帰るんだなとしみじみ。
職場が実家からだと遠くなるなーとか思う。 
母に10年前の一人暮らし開始時点で、どれだけ一人暮らしすると思った?と聞いたら、1年持たないと思っていたと言われた。
10年経ったので、たぶん、良い意味で期待を裏切れたと思う。

10代後半から20代半ばにかけて、母にとれば口酸っぱく言っていた言葉が39になろうかという今になってしっかり心に根を張っていることがある。
私には兄弟姉妹がいない一人っ子。父親は私が小さいときに病死。父親が生きているときの記憶がない。親戚は少なく、祖父母の親戚とか近くても伯母までが親戚かなと思う。いとこはいるが、それぞれ家庭もあるし、最近話をしていない。家庭があれば忙しいし、上のいとこの子供たちは成人している。親のいとこなんて関係ないだろう。
その口酸っぱく言っていた言葉は、
「将来ひとりで生きていかなきゃならん。ひとりで生きていけるようにちゃんとした方がいい」と薬のように言われ続けた。
イメージ的には漢方薬で、効くまで毎日服用と時間がかかるイメージだ。 
若かった時、母は、いずれ結婚、出産を私がしても、最後はやっぱり独りだと思ったと思う。私だって子供を産んだとて、子供の人生は子供のもので、子供を産んでも私の事は施設にでも入れてくれと言ったか、あんたの家庭にお世話になることはないと一人暮らしを強行したであろう想像はつく。
どの人にも言えるが、家庭を持って仲良しでも、それこそ夫が先に死ぬ可能性もあり、夫が施設に入る可能性もあり、私の性格では子供に面倒をかけるのは絶対嫌なので施設に入るか、子供さんがおられても一人暮らしする高齢者の方もいるし、死別とか子供の独立でひとりになることはよくあることで、結婚というものがあってもなくても独りで生きていかないとというのは、頭に残った。 
私は家族を作らないので独りで生きていかねばならんが、それなりの覚悟はできた。

とりあえず、実家に戻るまでの日々、全力で楽しもうと思う。


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