進化の嘘
動物系のドキュメンタリーなどでよく聞くことがあるフレーズ
「この種は~するために、このような形態に変化することで進化してきた。」
例えば、
キリンは高い木になる果実を食べるために首が伸び進化した。
これはなんとなく、正しいように聞こえるが、
実は、よく考えるとそうではないことに気付く。
キリンの首が長いのは、高い木になる果実を食べるために伸びたというのは不正確な表現だ。確かに首が伸びて食料の獲得に有利に働いたに違いないが、他の動物の首が伸びていないところを見ると、キリンはたまたま獲得した形質がその環境を生き抜く場面にフィットし、進化を遂げた種なのだとわかる。つまり、進化とは目的のために起きる変化ではなく、結果としてそうなったものの遺物にすぎないのだ。
これを生物学などでは「合目的的」といった一見謎なワードで表現する。
「合目的」な進化というものは実は無くて、「合目的的」な進化であるというところが重要な事実で、今回の記事のポイントである。
エサを食べるために首が伸びたわけではなく、伸びた首の個体がエサを食べるのに適しいて生き残る確率が高まったから、それらの個体並びに子孫が生き残って今のキリンになったと考えるほうが正しいと思いませんか。
当たり前のようなことも実は間違えがあり、よく考えると間違えだと容易にわかることって結構ある気がします。
私は常識を疑うということは、とても大事なことだと思うのです。