時に身をゆだねる
「時の流れにゆだねてください」
悩み事の解決に相談に来られた方で、時間が流れないと解決ができない方にはこのようにお伝えすることがあります。来たるべき時に対する準備は必要ですが、どれだけ頑張ったとしても人は時間の流れを早めることはできないからです。
確かに悩み事は早く解消して楽になりたいものですが、人の心の成長に必要な悩み事は成長に必要なだけの時間分は続くか、その方が悩み事の真意を知り納得するまで続くようになっています。もし無理やりに短時間で解消させたとしても必ず「足りていなかった分」が必要な学びとして戻ってくるので、しんどくても一気に学んでしまったほうがいいという考えから僕は必要な悩みにはしっかりと向きあってもらうようにしています。
悩み事の堂々巡りはしんどいですからね。
時間の流れにゆだねることはとても大事なことだと僕は思っているのは、全てではないですが現状の好不調の流れは少なからず時間の流れが起因しているからです。時間の流れは人に見えないものなのでどうすることもできないですが、森羅万象全てのものを司るものの一つなので外すことはできません。だからわからないなりにも意識はしないといけないのだと思っています。
そのためにも四季を感じ、自然を感じ、自身をしっかり見ることによって、時間の流れをおぼろげにでも掴もうとすることが心を穏やかにするためにも必要なのです。
現世を生きている人の悩みごとの多くは「自然界になかった」「自然界では必要ではないもの」に対するもので、自分たちで作り出してしまった不安や恐怖に苛まれているだけだったりします。その自分たちが作り出した不安や恐怖が時間の流れや悩みの真意を隠してしまっているので、一度それらによって「悩みにフォーカスしてしまった心」のフォーカスを外して大きな目線で悩みと向き合ってみることが大事になります。そうすることができれば悩みの解消のために「やれること」と「やれないこと」が見えてきて時間の流れにゆだねないといけないものもわかってくるので、
やれることはやり
やれないことは時間の流れにゆだねる
ことができるようになります。やれないことの大半は成長のために必要な悩みなので、成長が終われば知らぬ間に悩みが悩みでなくなっているようになる「心の鍛錬の時期」だと考えて過ごすようにしてください。
ゆだねること待つことはとてもしんどいことではありますが、それも含めて鍛錬になると思ってください。早く楽になることもいいことだとは思いますが、思いどおりにならないことに対するストレスが時間の流れを隠してしまうので結局は回り道になってしまったりします。
待つ心
傷を厭わない心
抗わない心
しんどくても結果を待ち、時には傷(面倒や手間)を負うことも受け入れ、早く楽になりたいからと安易な方法で抗わない。これらのことが心の成長時期には必要なことだと思います。
「やるべきこと」をしっかりやった上で
時間の流れに身を任せる
僕自身も自分の悩み事が「今日は雨か、地球に生きてる限り避けられないな」と思えるくらいになれたらいいなと鍛錬の毎日です。