【なぜインスペクションが必要?】 ⑥古くなった家を直して住み続ける場合
皆さんには… 残したい家はありませんか? 住み続けたい家はありませんか?
実例です。
その方は、親が建てた家に思い入れがありました。マンションを買って移り住むことも検討したらしいですが、「親の建てた家を直して住み続けよう」と考えられました。家の雰囲気もひときわ味があり、家具に例えると古めかしさが感じられる家でした。
ところが…
その家を直す場合、大きな悩みがありました。
築年数は35年超、屋根裏は雨漏りしていたり、内外に傷んでいる箇所が点在、ご両親がいつ何を営繕(お手入れやメンテナンス)してきたかも不明な状況。
何をどこまで対処(直せば)すれば、安心して引き続き住み続けられるのか?…がわからないこと、そして…知っている工事業者さんには頼みたくないこと、からどうすればよいか悩んでおられました。
そんなときたまたま…インスペクションという仕事を見つけられ、私に相談されました。
●インスペクションが必要かどうか…下見。
築38年の家を下見させていただいた際、その方からお聞きした劣化の他にも床下や天井裏など家をくまなく健康診断する必要性を感じました。
ざっくり例えるなら…
年数が経ったレトロな車を車検し、乗り続けるために必要な修理を洗い出しリストアップする必要性がまずはあったという感じ…です。
費用は多少かかりますが、必要な修理やメンテナンスの全体像を把握できる機会になる点、かつ、修理に必要な複数の工事業者にどう見積を依頼すればよいかまで分かる点、などより、インスペクションをご理解いただき実施、リストアップできました。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
このように…持家のインスペクションでは、家の不具合相談だけではなく、家を直し住み続けたい場合にも利用しやすい技術です。おさらいすると…
①家のどこが どの程度傷んでいるか、
全体的にリストアップすることができます。
詳しいことはさておき、リフォーム工事受注の
営利目的で意図的に業者がする調査とは違い、
客観公平な事実をリストアップ出来ることが
インスペクションならではの安心です。
②リストアップされた情報を使って、
何をいつ頃どこまでどう直せばいいか?
全体的な見通しを立てることができます。
③更にはその見通しをもとにして、
直すにはどの専門業者さんが必要で、
何を見積れぱ良いか把握できます。
勿論、インスペクターさんのキャリアや
経験技量によっては、必要な見積をとる
お手伝いも可能です。
様々な場面で活躍できるインスペクションという仕事はまだまだニッチですが、これからも普及に努めていきたいと考えています!