重度の発達障害児を自由に過ごさせることについて
こんにちは、AsianSTです!
今回は
『重度の発達障害児を自由に
過ごさせることについて』
をテーマにお届けします!😊
ここで取り上げる”重度の発達障害児”
は言語・知的な遅れが重度な子と考えて下さい。
そして、重度の肢体不自由といったような
明らかな身体的な障害はなく
放課後等デイサービス(重症心身外)の対象となっている子です。
こういった子達に共通することは、できる活動が非常に限られている
ということです。
そして、親御さんは預かってくれる所を一生懸命探していたり、
受け入れた側の職員さん達は、
どのように過ごさせたらよいのか分からない、
といった状況があると思われます。
例えば、ある子は5, 6ピース程度の簡単なパズルが何とかできますが、
5, 6分程度しか集中は持ちません😓
またある子は、パズルはほとんどできず、
おもちゃをテーブルの上に落とすことをただ繰り返すのみ…
またある子は、座っていることをせずに
床にごろんと寝っ転がっているだけ、という場合もあります。
さらに重い子では、
靴が脱げない、手が洗えないなど日常動作で支障をきたしているだけでは
なく、失禁がみられることもあります。
当然、介助しなければならない状況は多々あるのですが、
そこで、
"すべての問題は介助を行って解決" としても良いのでしょうか?😒
実際に、こういった子がやっていることを
そのまま好きなようにやらせる
といった対応をすることは、療育の現場では割と
よくあることではないのかと思うのですが、
これを読んでいる皆さんはどう思われますか??🤔
私は、
好きなことを好きなようにやらせることで
それ以上に発達していくことはない
と考えています。
理由は以前にも、似たようなことは言っているかもしれませんが、
そういった子が好きでできることというのは
考える必要も、負荷もなく楽にやれる常同的
行為が多く、それは本人ができる能力の範囲内
で行えることを、ただ延々と繰り返すのみ
なので
(同じ所をぐるぐる回っているようなもの)
次のステージに進むことはない
と考えています。
全介助も発達しようがないです(当たり前なので言及しません)。
私は、こういった子を預かっている以上は
"ただの居場所にしては意味がない"
と考えています。
しかし、そういった子を預かる職場の職員さんであれば、
このように考えている方も実際多いのではないでしょうか?
ただどう対応してよいのかが分からないのだと思います。
もちろん、私もすべての答えをもっている訳では
ありませんが、
”発達のための支援の場を提供したい”
ですし実際にそれは
"できる"
と思っています😊
私は言語聴覚士なので、個室で絵カードや文字などを使った
言語訓練をする、とイメージされる方が多いです。
それは間違いではないのですが、
個室に来れて、座っていられて、ある程度はしゃべれて…
といった子ばかりを対象としている訳ではありません。
先ほどお話しした”重度の言語・知的な遅れのある子”
もみています!
そこで重要なことは、どの子でもそうなのですが
やはり
一人一人の評価
です。
何をどこまで獲得しているのか?
何を飛ばして発達してきているのか?
今の段階で必要なことは何か?
といったことを丹念にみていかないことには
やるべきことは分かりません。
家ではどんな過ごし方をしているのか?
あるいは、
どんなものを食べているのか?
なども知って、
発達を阻害している要因がないのか、全体をみての評価がより重要と
私自身は思っていますが、現状そこまでは踏み込めてないです😓
ある子は、指さし行為もみられておらず
意図的な発声も困難、それに加えて
意識して口を大きく開けることもできません…
しかし、無意識には声も出すし、口も開けます。
(そのため、多くの人はその子が声を出す、口を開けることに
問題はないと思っています)
しかし、それだけ(無意識的、自動的な動きや活動)
では発達は進んでいきません。
言語は、運動や感覚、認識など様々な土台が
あって獲得が進んでいくもの
だからです😊
言語を獲得するために飛ばしてきた発達段階を
少しでも埋めていくことも言語聴覚士の役割の
ひとつ
ではないかと個人的に感じています。
*例えば認知の土台のひとつでもある固視
(ある1点をじっとみつめること)が獲得できていない場合、
様々な認知活動に当然支障をきたします(アイコンタクトにも)。
その場合は、本人の身体を使って少しずつ固視の獲得を目指す
こともあります💪
今回も最後までお読みいただきありがとうございましたm( _ _ )m
また次回お会いしましょう(*^▽^*)!