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AIがナスカの地上絵を発見!その背後にある技術を解説

ナスカの地上絵って、ペルーの砂漠に広がる、古代の謎に包まれた巨大なアート作品ですよね。何世代にもわたって、多くの研究者がその全貌を解き明かそうと努力してきましたが、広い砂漠と風化の影響で見つけるのが難しいものもたくさんありました。

そんな中、なんとAI技術を使った調査で300以上の新しい地上絵が発見されました!これまでの発見数の約2倍に達したんです。今回は、AIがどんなふうにナスカの地上絵を見つけ出したのか、その仕組みをわかりやすくご紹介しますね。


フィールド調査中に撮影されたドローン画像 出典:補足資料「pnas.2407652121.sapp.pdf」
地上絵を見やすくするために輪郭を示した画像 出典:補足資料「pnas.2407652121.sapp.pdf」
レリーフの考古学的解釈 出典:補足資料「pnas.2407652121.sapp.pdf」

AIモデルの仕組みってどうなっているの?

この発見を支えたAIには、いくつかの技術が使われています。それぞれが連携して働くことで、砂漠の中から新しい地上絵を効率よく探し出せるんです。では、その仕組みを一緒に見ていきましょう!

1. 画像を細かく分割して調査する

まず、広大なナスカの砂漠を一度に調べるのはとっても大変ですよね。そこでAIは、砂漠全体を小さな112x112ピクセル(11x11 m2)の画像に分割しました。この方法でAIは、細かい範囲までくまなく調べられるんです。

これって、人間の目では気づかないような小さな地上絵も見逃さないっていうことなんです。だから、これまで発見されていなかった地上絵も、次々と見つかったんですね。

2. 深層学習モデルが画像を解析

次に登場するのがResNet50というAIの頭脳部分です。このモデルは、画像からパターンを見つけるのが得意で、地上絵を構成する線や形を正確に捉えます。なんと、この技術のおかげで、砂漠の中にある微妙な線まで逃さずに検出できるんです!

ResNet-50は、画像分類に優れた50層の畳み込みニューラルネットワーク(CNN)です。Microsoft Researchによって2015年に発表され、残差学習とスキップ接続の概念を広めました。ResNet-50は、ImageNetのような大規模データセットで事前学習されており、画像認識において最先端の結果を達成することができます。

3. 確率マップで見つけやすく

ResNet50が画像を解析したあとは、確率マップというものを作ります。これは、地上絵がどこにある可能性が高いかを視覚的に示してくれる地図のようなものです。濃い色で表示されたところが「ここに地上絵がありそう!」って教えてくれるので、考古学者たちもどこを重点的に調べればいいかがすぐにわかるんですよ。

4. AIが最適な候補をピックアップ

この確率マップをもとに、AIは砂漠の中で最も有望な場所をピックアップします。砂漠全体を隅々まで調べるのは現実的ではないので、AIが絞り込んでくれるおかげで、考古学者たちの手間もぐっと減るんです。

AIによる発見(緑色) 出典:補足資料「pnas.2407652121.sapp.pdf」

AIが未来の考古学を切り開く!

今回の発見は、AIが考古学にどれだけ大きな影響を与えられるかを示しています。AIを使うことで、これまで人間の手では見つけられなかった地上絵も発見できるようになり、調査のスピードも大幅にアップしました。これからは、AIを使って世界中の未発見の遺跡にも光を当てることができるかもしれません。

次にナスカを訪れるときには、AIが発見した新しい地上絵に出会えるかもしれませんね。古代の人々が描いたアートが、現代の最先端技術によって私たちの目の前に再び姿を現すなんて、なんだかワクワクしますね!私たちも、これからの新しい発見に立ち会えるかもしれませんよ。


この記事は、Masato Sakai氏やAkihisa Sakurai氏らによる「AI-accelerated Nazca survey nearly doubles the number of known figurative geoglyphs and sheds light on their purpose」(PNAS, 2024年9月23日)および、補足資料「pnas.2407652121.sapp.pdf」を参考にしています。わかりやすくまとめるために書いているので、解釈に違いが生じる可能性があることをご了承ください。

https://www.pnas.org/doi/full/10.1073/pnas.2407652121


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