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UMAREX(VFC)Glock42マガジンの作動効率を上げてみよう

前記事の通りでUMAREX製Glock42を入手しましたので、意気揚々と試射の為にシューティングレンジへれっつごーしてみたのですが、どうにも撃ってるうちに結果が芳しくない事に徐々に気がつくカピバラ…

この写真を撮った時がカピバラの最高の笑顔だったと後日に語る

(事前にとあるカスタムガンショップ店長さんから「UMAREX純正の海外仕様注入バルブ、日本のガスを入れる時は職人芸を要するよ」と聞かされていたけど、その事はルンルン気分からかトリ頭の如くすっぽり頭から抜け落ちていた駄カピバラであった)

……

………つかね?

どれ程注入時間を調整したり暖めたりしても最大5~6発しか撃てないとかさすがに聞いてないよ???


…と、連続宇宙猫状態な結果だったのですよ…(その際に持参した本体付属のUMAREX製ショートマガジン、Hogwards製エクステンションマガジン共に同一の結果)

何度条件変えて撃ってもすぐにガス切れを起す度、こんな顔になっていた

なので、さすがにこりゃアカンとなって効率を上げる為に色々と手直しを始めてみました

ここで問題となる点をいくつか上げておくと、大雑把にはこう

<ガス注入・放出回りの問題箇所>
1.マガジンサイズやガス注入時間に係わらず最大数発しか撃てない
2.純正放出バルブ、もしかして放出量が多過ぎ?

【上記から推測する最終的な問題と結論】
1.放出量の割に気化室スペースがサイズ故に圧倒的に足りてない
2.あからさまにガスが入れにくい
3.とにかく海外仕様注入バルブと放出バルブが全般的によろしくない

という結論に行き着いたので、これらを解決する為にそこそこ手を入れる事にしました


<マガジン動作・改善内容>
1.海外仕様注入バルブを国内仕様注入バルブへ交換する
よくある改良手法ですが、これに交換するだけでも注入出来る量や注入しやすさについてはかなり改善されます
(UMAREX製純正注入バルブはマイナスドライバーで取外し可能。バルブレンチは要りません。むしろ使うと嵌まり込んで簡単には抜けません)

1個500~700円位。海外GBB取扱店ならだいたいある


但し、使う場合の注意点が二つ

一つ目はこの日本仕様注入バルブはあくまで「WE・KJ Works等海外GBB汎用」というものなので、バルブヘッド部分の直径はUMAREX標準のものと比べると少し小さいです。その為、OリングはUMAREX装着対策品へ別途交換する必要があります

UMAREX純正注入バルブが7mm強(7.2mm位?)に対し
日本仕様バルブの直径は6.5mm位なので、だいぶ違う

二つ目は上記の通り日本仕様品が小さめな状態になっている為、無理に力を入れてねじ込むと対策版Oリングをつけていても、Oリング自体が横の隙間からはみ出し、更に本体側のメスのネジ山を舐めてガス漏れの元となります(筆者の個体だけかもしれませんが、Hogwards製マガジンと日本仕様バルブのネジ山の相性が悪かったらしく、しかもそれに気がつかないまま無理に締めた為、ネジ山を舐めてガス漏れさせてしまいました)

そうなった場合はネジ止め剤(ロックタイト243の様な中強度品)をバルブネジ部分に少量塗った上でバルブへはめ込み、24時間硬化を待ってください。運がよければそれで漏れは止まります。
https://www.henkel-adhesives.com/jp/ja/product/threadlockers/loctite_2430.html

筆者はハンズで調達しましたが、安く確保したいなら各ホムセンやモノタロウでも可

なお、前述のガンショップ店長さんはこの様なトラブルを抱え込みやすい事が持ち込み事例から経験していたそうで、UMAREXマガジン用として日本仕様注入バルブを使う事は普段お客には勧めてない、どうしてもやりたい人にだけ売ります、というスタンスでした(筆者がやった際もバルブ締めは指の先から感じる具合と実際にガスを少量注入して漏れ音が止むポイントをそれぞれ手探りでゆっくり探すしかない、という感じでした)

2.放出バルブをカスタム品に交換する
純正バルブはアルミスライドを動かす為なのかGlock17系の部品をそのまま流用してるらしいのと、放出量に対して本体が小さい事からくる気化スペースの少なさ故に全くアンバランスなイメージがあるので、カスタム品なり何か別パーツへ交換した方が良さそうです
今回の目的はパワーを上げるより、バルブ自体の放出量を抑えてかつバルブ自体の動作をよくする方がメインとなります

当初は東京マルイ製GBB用純正バルブ(Glock・M&P9等に使えるもの)で調整を進めていたのですが、放出量はともかく中のバルブ閉鎖用スプリングが重く動きがシブい為にイマイチ効果が現れなかったので、スプリングが軽めなWII TECH製マルイGlock用に交換したところ、これが割と無難に動きます(過去にKJWorks CZ P09で良好な結果を出している前例があった為に採用)

WII TECH製放出バルブ、日本仕様注入バルブ交換後の姿

なお、こちらは普通に一般的なGBBガンの放出バルブサイズと一緒なので、バルブレンチを使用して抜き差ししてください

3.気化スペース確保用に目の粗いスポンジをカットして入れる
これは割と昔から使われてる対策の様で、他のブログでも既に多数紹介されているくらいには有名な手法?らしいです(実は筆者、このカスタムパーツを店舗の棚で見かけるまではその手法を全く知らなかった)

たまに思うけどネーミングセンスすごいのあるよね…(濁し)

この様に各社メジャー製品に対応してるパーツは存在しますが、当然ながらGlock42用はまず無いので今回は自作をしました

筆者が試した範囲ではエクステンションマガジンの場合、本体側タンクに長辺1.5cm前後の長方形を固定ロッドに挿し、それに加えてエクステンション部の気化スペースに1cm前後のブロックを2個仕込むとかなり効果は出るようで、室温22℃前後のショップ内室温で空撃ち合計20発は余裕で、あまり連射しなければスライドストップも確実に掛かります
ちなみにそれ等の対策をする前は、数発撃っただけでエクステンション部の気化スペースが一気に冷えるという事態にもなってた為、体感的にはかなり変わったと考えています

ショート標準マガジンにも同様の対策を施したところ、やはり改善されてた模様で5~6発でガス切れを起すような事は無くなりました(2/26追記)

表面積・長辺的にはこういうイメージでいいかと
ちなみにこれは吸気ファン用フィルター(全く効果無かった)

なお、元となる素材の入手先は下手に専門店で悩んで探すより、ダイソーやキャンドゥ等、100均の台所用品コーナーが一番手っ取り早く調達出来ます

加工中の写真が無くて申し訳ない…
(カスタムしてる時はnoteへ書く気は全く無かったので)

4.ガスルートパッキンを交換する(未加工なら一部相性あり)
これはUMAREX自身が現行ロットでマルイ純正放出口と同一形状から、独自オリジナル形状へ変更をしている事から、密着度やガス流量が僅かに改善されるらしくそこそこ効果は出る様です。
また形状がマルイ製Glock用パーツとほぼ同一形状である為、カスタムパーツ等の流用も無加工で可能です

ライラクス製ルートパッキンもこのように
こうなります(未加工ポン付け)

しかし副題にも書きましたが、Hogwards製かUMAREX製かでどうも相性が別れるので、その部分は注意が必要です(筆者所持個体の問題かもしれませんが)

●UMAREX製マガジン
・現行ルートパッキン:◎
・ライラクス製ワールドユースパッキン(マルイGlock用):◎
●Hogwards製マガジン
・初期ルートパッキン:○
・現行ルートパッキン:◎
・ライラクス製ワールドユースパッキン(マルイGlock用):×→◎
(未加工時は生ガスを吹くケースが多発しましたが、次の記事に記載している加工を行う事で発生しなくなりました)(2/26追記)

左:UMAREX純正
右:ライラクス製マルイGlock用

結局のところルートパッキンは消耗品の部類ですが、ライラクス製はメーカー入荷時期にもよりますがUMAREX純正やマルイ純正より入手が比較的容易なので、選択肢に入れやすいと考えてます

また、UMAREXの公式サイトにはメンテナンスキットなるものが存在しますが、今まで国内では店舗はおろかネットでも取り扱ってるところを見た事はほぼ無い(某ショップ店長さんも見た事が無いとの事)ので、入手したい場合は店舗さんと要相談になりそうです(代理店での取扱いがあるかどうか等)

<UMAREX Glock42 Service Kit(マガジン用)>

https://www.umarex.com/products/airsoft/accessories/2.6410.1.9.html


これらの作業は基本的に国内外メーカー問わずGBBガンを弄っている人なら必ず通る道であると筆者は個人的に思っているので、それ程難しい作業は無いと思います。是非トライしてみてください(でも実は更なる落とし穴があるのですが、それは次回にでも…

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