終わりの始まりの始まり
パチンコ屋で毎日姿を見る輩に打ち子に誘われ
それからはいつも行動を共にするようになる
その頃はコンビニでの夜間バイトをしていた
バイトは朝8時に終わる。そこから打ち子。
バイトのない日には朝6時の整理券をもらいに
パチンコ屋へ行く日もある。
いつしか僕の1日は48時間になっていた。
バイトに行ってパチスロをして
2日にいっぺん寝る
そんな感じだ。
学業の方はもちろん疎かになる。
学校にもほとんど行かなくなっていた。
まぁそれには他にも理由があるが。
打ち子の内容としては
一応親方としておくが、親方が台の指定をする。
それを打ち、逐一状況を報告する。
やめる時も指示が出る。
後は設定推測なんかもしながら打つので、
データを取りながら報告をしていく。
大体は一日の稼働時間は5時間位。
時給は大体千円くらいだが、出玉に応じて
少なかった時もある。
ちなみに1万5千枚出た時も一万ももらえなかった気がする。
かなり安く買い叩かれていたが、正直楽しかった
部分もあったし、勘違いながら仕事という責任感的なもので結構頑張ってやったりしていた。
まぁもらった給料もすぐさま打ち子が終わった後にスロットに溶かすから、全然自分の生活が豊かになることはなかった。
1番キツかったのは一度しかなかったが遠征だ。とあるパチンコ屋の店員から設定がもらえると
いう事で、泊まりがけで打ちに行ったが
出玉を出すことが出来ず、3日で2万回転以上回してプラマイゼロで終わったことがあり
何度も天井にいくわ、全く出ないわで
初めてパチンコ屋で泣いた。
あんなに辛いスロットを打った経験があるから
今現在10万注ぎ込んでも次の日にはある程度
平気でいられるという副作用を産んだのかもしれない。
ちなみにその時の台は巨人の星の設定5と
キングパルサーの設定5だ。
巨人はリプレイが引けず、特訓に入れられなくて当てることが出来なく出せず、
キングパルサーは一日中ハメ倒して10万投資
次の日にストック解放して5千枚という地獄を経験した。
知らない土地でそんな苦行をしたのは
多分二度と忘れないだろう。
それ以外にもした事はある。
ヤクザの愛人の店?がオープンする時に顔を出して飲んだり、裏物の置いてある店に遠征したり。
親方が吉宗のゴトをやり出したから、その壁役をやったりと。
始めはまともに設定を予想してプロっぽい感じだったけど、段々と方向性がおかしくなっていった。
そして話は金策へと進んでいく。
「代わりに借りてくれたら返済はこっちでするし、1割渡すから名前貸してくれないか?」
終わりが始まった。