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ストーリーの〈ログライン〉
さそうあきらさんの『マンガ脚本概論』には、ストーリーのログラインについて、説明されている。
この本の中で、1番面白かった部分なので、少しまとめておきたい。
ログラインとは
ストーリーは「問題」と「解決」で構成されている。
問題提起の瞬間、読者はそのストーリーのあらすじを予想することができる。
ストーリーの「ログライン」には必ず「問題提起」が含まれている。
「ログライン」とは「あらすじ」を短い文章で表したものだが、そのストーリーの面白さをプレゼンした文章でなければならない。
単なる問題提起ではなく、「見につまされる問題(〇〇しなければならない・〇〇してはいけない)」について語るのが、ログラインである。
良いログライン①「相反する要素」
「俗物の弟」✕「サヴァン症候群の兄」
「大学教授」✕「教育のない花売りの娘」
「ローマの休日」
ローマを訪れた某国の王女がお忍びで街に出た夜、特ダネを狙っている新聞記者と出会い、恋に落ちる
「レインマン」
金策に追われる車のディーラーチャーリーの絶縁していた父親が亡くなった。しかし莫大な遺産は全て金銭感覚のないサヴァン症候群の兄に譲られていた。
「マイ・フェア・レディ」
言語学者のヒギンズ教授は教育のない花売り娘イライザをレディに仕立て上げられるかどうかについてピカリング大佐と掛けをすることになる。
良いログライン②「皮肉がある」
「テーマ」=「人間とは?世界とは?という問題意識」
テーマについての想像を広げることができる
奥行きがある
身につまされるテーマを含む
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
タイムマシンで30年前に流れ着いた主人公は、「皮肉にも」実の母に惚れられて存在の危機にさらされる。父親と母親の仲をとりもち、なおかつ30年後に戻らなければならない。
「ココシリ」
希少生物チベットカモシカの命を守るパトロール隊が密猟者たちと血で血を洗う殺し合いをするという「皮肉」。
良いログライン③「人間性が試される場面」
強く身につまされる問題提起
「あなたならどうする?」
「主人公に残酷な物語は面白い」:主人公は降りられない
「ソフィーの選択」
ナチスの強制収容所に送られたヒロインはドイツ兵に「二人の子供のうちどちらかを選べ」という選択を迫られる
「そして父になる」
産院で取り替えられた二人の赤ちゃんが成長し、6年後に事実を知った親が実の子をとるか育てた子をとるかで葛藤する