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常識の破壊

四半世紀近く生きてきてゴミ箱は立てておくものだと思い込んでしまう。2週間前に私はその思い込みが間違っていたことを痛感した。ゴミ箱は横に寝かせておくものなのである。こう書くと、馬鹿じゃないの。そしたらゴミが散らかってゴミ箱の機能を果たせないじゃない。阿保なのですがあなたは、とおっしゃる方がいると思う。言いたいことはよくわかるし、今でも少しゴミ箱はやっぱり立てておくのがいいのかなとゴミ箱立てる派に流れてしまいそうになる自分もいるが、やはりゴミ箱は横に寝かせるのが正しいゴミ箱としての在り方なのだとうちの猫が言う。生後半年になるうちの猫はゴミ箱が立っている状態が許せないらしく、立っているゴミ箱をみると、『ぐふふる、なに、面白そうな箱じゃあないか。ちょっとたけ頭いれてもいいかなぁ、でもこのにいちゃんいつもゴミ箱立てておくからまた倒すの申し訳ないなぁ。今日はちょっとやめておこうかな。でも少しだけなら頭つっこんでもいいかな、今日だけなら、ほんのちょっとなら、えい!』がらんころんとゴミ箱が倒れる。こんなことがずっとつづいていたため我が家ではゴミ箱を寝かせることとした。画期的なことである。猫を飼い始めるといままで生きて知らず知らずのうちに凝り固まってきた常識や思考が覆ったりすることは日常茶飯事である。何もかもが新鮮で面白い。眠くなると笑福亭鶴瓶師匠みたいな顔になる猫が愛おしい。あばよ

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