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堀井隆之
2023年8月13日 17:53
「いやー、よくわからない映画だったけど、なんかよかったね」彼はそう言うと、残りわずかのウイスキーをクイっと飲み干した。ポン、と小気味よい音でコルクの栓を開け、空いたグラスにウイスキーを注いだ。「これが最後の1杯。明日も早いしね」この言葉が真実になった試しは一度もない。「一体この映画は何を伝えたかったの?」彼が私に尋ねた「わからない。きっといつかわかる時が来るんじゃないかな?わ