両手バックハンドでの高い打点の処理
友人から高い打点の両手バックどう打つの?
というリクエストを頂きました。
同様の悩みを持つ方も多いと思いますので、国内外の
有益なレッスン動画を交えて説明していきたいと思います。
そもそもの考え方として、フォアもバックも肩より高い位置で
インパクトさせられる状況を作るべきではありません。
肩より高い位置で打たされたら、テイクバックを高く取り、
無理せずフォームなど気にせずつなぎに徹するべきです。
(アマチュアレベルでは、フォアはジャンプしながら返球、
バックはジャックナイフで、次につなげるのが得策です。)
ここでは、両手バックハンドにおける
・肩までの高さのボールの処理方法
・そもそも肩より上のボールを扱わなくて済むためのテクニック
の2点にポイントを絞って解説していきます。
肩までの高さのボールの処理方法
まず両手バックを安定させるための基礎のおさらいです。
ここでのポイントは、以下の通りです。
・Step1 グリップ(右コンチネンタル、左イースタン)
・Step2 ユニットターンをしっかり入れる
・Step3 正確なコンタクトポイントを知る(右腰あたり)
・Step4 左手でボールを押し込む(左の手首の角度をしばらく変えない)
・Step5 フィニッシュでバランスを崩さない
ここにジョコビッチのテクを取り入れます。
ポイントは以下の3点:
・ボールが弾むまでにユニットターン(=テイクバック)を完了させる
・手首を脱力させたラケットダウン時にラケット面が斜め後方を向ける
・フォロースルーでは、手首を返さずにハイフィニッシュ
ここまでの内容で、中上級者までのレベルにおいて、
腰~肩までの高さのボールを捌くための基本要素は
すべて出そろいました。
ここからは、初中級者がやりがちな過ちとジョコビッチの対処の仕方を
比較した動画をみながらありがちな改善点を紹介しましょう(笑)
主要な改善点は
・ユニットターンを入れることで肩を入れる
(ユニットターンでまず45度程度体をひねり、さらに横向きをつくる
ことで相手に対して135度身体を回転させる)
・ラケットテイクバックの高さは常に頭と同じ高さにする
・コンタクトゾーンでラケット面を打ちたい方向に向け続ける意識を持つ
(すぐに手首を返して体にラケットを巻き付けない)
※コンタクトゾーンについての詳細は以下の動画をチェック
ここまで来たらあとは単純です。
『高いボールに対しては、ラケットダウンさせる幅を小さくし、
低いボールに対しては、ラケットダウンさせる幅を大きくする。
あとは、上記動画を見返しながら、1/8倍速~1/2倍速 のゆっくりした
素振り(=シャドウスイング)でフォームを確認しながら、自分が打って
いる所を動画に収め、見比べ改善する というPDCAを回せばよい。』
以上、解説終了。
肩より上のボールを扱わなくて済むために
テニスは基本的に、ボールが弾むまでに後ろ足を決めてユニットターンを完了させておく必要があります。これができていれば、大半のミスショットを
未然防止できます。
極論すると、相手にベースラインからコート一面に球出しをしてもらい、
自分は野球のミットを持って、すべてのボールをショートバウンドで取れる
ようになれば、肩より上のボールは扱わずに済みます。
そのために身に着けるべきフットワークを紹介します。
ポイント:
・とにかくまずはユニットターンで45度身体をひねる
・クロスステップで移動する
・ホップフットワークを使って踏み込んで打つ
※ホップフットワークを助走なしで打つとジャックナイフになります
あと、状況に応じてポジションを下げて、ベースライン後方から打ちジコリした方がよい場合もあります。特に左利きのボールは慣れないとライジングで返すのが難しいです。
以下の動画では、ヘビートップスピンボールを打たれた時の対処方法を
解説してくれています。
対処方法としては、
①下がってボールが落ちてきたところを打つ
②スライスを使う
③ライジングで上がり際を捉える
④ドライブボレーを使う
といった所です。
私はずっと左利きが苦手だったのですが、最近①でこちらから先にヘビースピンを打って先手を奪い、④からネットプレーにつなげることで左利きに対してもラリーの主導権を奪えるようになりました。
※①や④あまりテニス雑誌で話題に上らないですが、地味に重要です
+α 早いボールに打ち負けなくなるために
特にリターンで有効なテクですが、ユニットターンを使ったテイクバックの
回転半径を小さくして反応速度を上げるために、右利きの場合
フォアハンドでは右ひじ、両手バックハンドでは左ひじを体に近づける
ことでテイクバックをコンパクトにしつつパワー負けしないスイングを
実現できます。
私の両手バックの師匠の1人:角田コーチに登場いただきましょう!
フォアもバックも肘が体に近いところから、インパクトに向けて
うまく腕を伸ばすことでパワーを出している点に注目して本人の
解説を聞いてみてください。
以上です。