#12 金融実務に役立つ行政書士
ゴールデンウィークの終盤で曜日の感覚を失い、社会復帰できるが微妙な、かちょーです。
例年、ゴールデンウィークは資格試験の勉強に費やすことが多いですが、試験に区切りがつき、コロナの感染者数も落ち着いているため、外出する頻度が多くなっています。
東京から名古屋に転勤して3年目になりますが、ずっと、一度は訪れてみたいと思っていた、大河ドラマ「どうする家康」でホットスポットの愛知県岡崎市を訪れました。
まず、大正庵釜春本店で味噌煮込みうどんに舌鼓を打ち、腹ごしらえしたうえで、
岡崎城付近にある大河ドラマ館に入りました。
徳川家康の人質生活から始まって、関ヶ原の戦いまで、史実展示以外に大河ドラマで使われた衣装・小道具、番組紹介、デジタル化された関ヶ原の戦いなど、見ごたえのある企画になっていました。
デジタル化された関ヶ原の戦いは、俳優の平泉成(ヒライズミセイ)さんがナレーターを務めていて、切れのあるデジタル画像と渋い言い回しで短時間にも拘わらず、グイグイを引き込まれました。
「関ヶ原の戦いは戦う前から勝敗を決していたと、言われているが、勝負は時の運、いつも命がけで戦ってきた」と、西軍の一部の諜略をしても、まだ安心できない、命懸けの戦国時代を代弁した家康の言葉が印象的でした。
徳川家康はあれだけの功績を残した智将ではありますが、根回し、裏工作などの印象が強すぎて、戦国武将の中では不人気です。
今回、満を持して、「松本潤」さんが徳川家康として主役となり、脇を固める過去大河ドラマの主役であった岡田准一さんこと織田信長や、松山ケンイチこと本多正信など、錚々(そうそう)たる顔ぶれです。
きっと、今回を機に、徳川家康の人気が高まることを期待しています。
さて、今回は、金融実務に役立つ行政書士を語っていきます。
行政書士はかちょーが大学生の頃取得した、最も思い出深い資格です。
大学は法学部で、公務員になる同級生が多く、公務員の前哨戦として、行政書士受験が流行っていました。
かちょーは公務員志望ではありませんでしたが、周りの同級生も受験するし、と安易な気持ちであったと思います。
いざ、勉強を開始すると、法律が体系的に学べるし、一般教養も含まれていて、大学の講義を疎かにしてまで、大学の図書館に篭って勉強していた記憶があります。
その後、学生のときに合格し、金融機関に勤務することになりました。
新卒社会人にとって、金融機関では、民法や商法に理解が必須になります。
会社のマニュアルを見れば簡潔な結果だけが記載されていますが、その背景は記載されておらず、理解を深めるために、自ら調べる必要があります。
法律的な前提知識がなければ、結果だけ覚えて、次に進むことが多いですが、前提知識があれば少し深堀して理解しやすくなります。
金融機関で最もポピュラーな金銭消費貸借契約ですが、民法改正前は要物契約のみ、つまり、金融機関が融資を実行して契約が成立していました。
契約書作成と融資金実行のタイミングはズレることが一般的で、要物契約であるため、融資金実行日が契約日となっていました。
現在は、民法改正により、諾成契約(双方が合意した日)も認められるようになったようですが、融資実行日がいつになるのか、時効の起算日にも影響するため、非常に重要な論点になります。
根本的な理解をしていないと、ただ単に覚えることになってしまうでしょうね。
また、不動産登記についても、177条の不動産に関する物件の変動の対抗要件なども重要な論点です。不動産登記に公信力がないことも学びますよね。
他に、商法では、法人の組織形態、株主総会、普通決議、特別決議、種類株式など幅広い分野を学ぶことができます。
金融機関では、法人と役員との利益相反取引になる場合や、医療法人のように借入限度額の定めがある場合などに、決議書をもらったりしますよね。
金融実務の全ての起点となる、一般法の民法と特別法の商法を体系的、かつ、手軽に学ぶことができる、行政書士はそのような資格になります。
行政書士は独立開業ばかりに視点が向きやすいですが、金融機関に勤務していてもかなり役立つ資格になります。
難易度は優しくはありませんし、根気が試される資格です。
合格できれば、自己肯定感も高まります。
悩んでいる人は、是非チャレンジを!
ただ、一つ残念なのは、許認可を代行することができますが、それが試験内容に組み込まれていないことです。
金融機関(保証協会含む)が融資する際、必須の許認可を取得しているかを必ず確認します。
例えば、建設業であれば、1件あたりの受注金額が500万円以上の場合、他の要件もありますが、原則、建設業許可が必要になります。
また、24:00(地域によって異なる場合もある)を超えてバーを営業する場合、飲食業許可に加えて、深夜酒類提供届を公安にする必要です。
令和2年4月から古物営業法が改正されて、主たる営業所の届け出が行われないと失効になるなど、許認可に関する知識は非常に重要です。
テリトリーが広い行政書士ですが、一般的な許認可で良いので、受験時代に学ぶことができると良いですね。
今回は、金融実務に役立つ行政書士について語りました。
行政書士は賛否両論あることは十分知っていますが、「否」の方は気にする必要はないと思います。
少なくても、気軽に法律を体系的に学ぶことができる資格という意味では、唯一無二だと考えています。
独立開業して、食える、食えないと議論されることはありますが、それはどこの世界でも同じことだと思います。
金融機関にいて、行政書士でありながら、弁護士よりも遥かに稼いでいる事業者を目の当たりにすることもあります。
資格と自らの強みをどのようにして掛け合わせて、それを顧客に付加価値として提供できるかに尽きるのではないでしょうか。
かちょーは独立開業してはいませんが、金融機関にいて、第三者的な視点で、有資格者をみるとそのように感じることがあります。
今回は以上になります。これから目指す人は、絶対に無駄にならないと思いますので、是非頑張ってください。
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