チャラ勇者と接待的魔王
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2人用 コメディ(男女不問)
作品紹介
勇者と魔王、言わずとしれた正義と悪、しかし、実際はどちらが正義で悪なんでしょうね?掛け合いでどうぞ
登場人物
勇者 異世界転生した、ゆとり世代のチャラい青年 自己中でワガママ
魔王 強過ぎたゆえに、誰にも相手にされなかった 寂しがりの尽くし屋さん
本編
魔王:ワッハッハッハッハッ!よく我が城に辿り着いたな!勇者よっ!我は魔王!この世を暗黒に染めし者なり!さぁっ!世界の平和を取り戻したくば、我を倒すがよいわっwって…え?…勇者だよね?…え?…え、なんで帰ろうとしてんの?
勇者:…いや〜話長くなりそうだから、コンビニで時間つぶそうかな〜て思って〜
魔王:え?コンビニって?いや、そこは話聞くとこでしょ?
勇者:オレ長い話苦手なんだよね〜、ほら、学校の全校集会で校長先生の話とかやたら長いじゃん?シラケるんだよな〜
魔王:全校集会とは?…(咳払い)よいかっ!勇者よっ!世界の平和を取り戻したくば_(勇者のセリフを被せる)
勇者:あ〜そこのクダリ?もう聞いたからさ〜巻いてくんない?オレあんま時間ないんだわ〜
魔王:えぇ〜?我を倒しに来た勇者だよね?…つうかさ1人なの?普通仲間と協力して我を倒しに来るもんじゃないの?
勇者:あ、オレっち、つるむのとか苦手なんで〜あと意見合わないと揉めるし〜友情とかめんどくさいんで〜1人の方がラクっしょー?まあ〜すんなり魔王城にも来れたわけだしさ〜
魔王:う、うむ、そうか、では来いっ勇者よっ!我と戦って倒してみよ!出来るものならな〜!アッハッハッハッハ〜
勇者:あ、ごめん、オレ戦わないんだわ〜剣とか?魔法でぶつかり合うとか?無理無理無理無理〜w無いわ〜w
魔王:え?本当に自分…勇者なの?逆にこっちが無いですけど…
勇者:そもそも何で戦わなくちゃならないかよ?魔王ちゃん考えた事ある系?
魔王:…ま、魔王ちゃん…う〜ん、それは貴様が人間で、私が魔王だからだ!
勇者:え?え?どういう事?
魔王:だ、だからっ…私が魔族で貴様らが人間だから、我を恐れているのであろう!
勇者:え?それって〜人間側に聞いてみた?
魔王:聞くまでもなく、我等の魔族の姿をみるなり、恐れながら攻撃してくるし、叫びながら逃げられるのだぞっ!
勇者:あ〜なるほどね、だから〜やられたからやり返すわけか〜、でもさ〜人間の中にも、良い奴と悪いやつがいるのよ〜、人間全員が魔族を嫌ってるわけじゃないと思うんだよな〜魔族だってそうじゃないの?中には戦いを好んでない奴だってぜって〜いるって〜!
魔王:…し、しかし、我は魔族の王、魔王なのだ…魔族がぞんざいに扱われたとあってはメンツがだな…
勇者:あ〜古い古い古い古いっ!今の時代、その考え方は流行らないってっ!仮によっ?
そうだったとしても、暴力振るわれたからって、同じ暴力で返したらさ〜また振るわれた奴が世代を超えて、魔王ちゃんを倒しに来ちゃうわけよ?わかる?どっちが先に手を出したとかじゃないのよ〜終わんないよ?これ
魔王:だったら…だったらどうしろと言うのだっ!…仲間がやられていくのを、タダタダ、指を咥えて見ていろ!とでも言うのか?
勇者:魔王ちゃ〜ん、頭使おうよ?嫌われない為にどうしたらいいか
魔王:なんだと…我等、魔族が人間に合わせろと言うのかっ!
勇者:ん〜合わせろとゆうか〜お互い歩み寄り的な?的な?みたいな〜的な?
魔王:…う〜ん、よく分からぬが、具体的にどうすればよいのだ?
勇者:そ〜ね〜やっぱり見た目が人間からするとノーサンキューなわけじゃん?魔王ちゃんさ〜変身とか出来ないの?
魔王:まあ、出来なくもないが…
勇者:なんだ〜出来るんじゃんっ!だったらオレっちみたいな?イケメンになればいいんじゃない?真似してみてよ〜的な?
魔王:…なるほど…勇者である貴様の様な外見になれば良いのだな?
勇者:ま〜そーゆ〜ことかなっ!でもオレっち〜相当顔面偏差値高いから〜!リーム〜かもしんないけどさ〜w
魔王:よし…では、いくぞ?…はあっ!(変身する)
勇者:……へ?…え…マジ?
魔王:どうだ?貴様のようになっておるか?我ではよく分からぬのだが…
勇者:…や、やっべぇ〜!いいじゃん魔王ちゃんっ!マジイケメンじゃんっ!いや〜惚れるわ〜!え〜!マジマジ?やっべぇ〜!ちょっと〜!その顔でこっちみんなし〜!w
魔王:むぅ?やっぱり変なのか?う〜む…人間の美的センスが分からぬな…
勇者:…でも、魔王ちゃん…ちょっとやり過ぎじゃね?たしかし〜教えたのはオレっちだけど〜越えてきちゃダメでしょ〜!wオレっちは〜この世界の勇者なわけ?今の姿なら魔王ちゃんのが人気出ちゃうじゃんっ!討伐したら、女の子達に〜オレが嫌われちゃうじゃんっ!
魔王:う、う〜む、ではどうすればいいのだ…
勇者:そうね〜顔の一部をどこかをデカくするとか?出来る?そしたらオレっちとのバランスとれっからさ〜どう?イける?いけちゃう?
魔王:顔の一部を大きくか…では…はっ!これでどうだ?
勇者:…魔王…ちゃん…マジ嫌いだわ〜!よりにもよって〜そこ大きくする〜?
魔王:ここじゃなかったのか?やっぱり変なのか?
勇者:普通さ〜デカくするって他にあるじゃん?なんでよりにもよって鼻なの?鼻デカいやつはモテんのよっ!え?何?魔王ちゃん、マジでモテようとしてんの〜?引くわ〜!
魔王:鼻がデカいと人間に好かれるのか?よく分からない理屈だな…
勇者:鼻=(イコール)○○なわけよ?わかる?女の子寄ってきちゃうんだって〜!理由はセンシティブ的に言えないけど〜
魔王:ん〜では、違う場所ならいいんだな?よし…はっ!これなら…どうだ?
勇者:…え?魔王ちゃんさ〜…リアルに狙ってない?
魔王:ん?狙うとは…顔の一部を大きくしろと言ったのは貴様ではないかっ!
勇者:だって〜!アゴ…大きくなって…しかも割れてんじゃん!ケツアゴなんだよな〜男性としてモテオーラが出ちゃてるのよ〜!
魔王:そ、そうなのか?また違ったのか…なんだか難しいな…
勇者:なんて言うのか…もっとさ〜あるじゃん?たとえばさ〜、う〜ん…そうだっ!髪型っ!髪型を変えてみればいいんじゃない?よしっ!それでいっちゃてー!
魔王:髪型か…そもそも髪という概念が魔族にはないのだが…どうしたものか…う〜ん、よしっ!はっ!これならどうだ?今度こそ大丈夫だろっ!
勇者:…いや…マジで無いわ〜…普通そこまでやっちゃう?それって魔族系の発想なの?…ハゲてんじゃん!ハゲ過ぎてんじゃん!鼻デカくて、アゴ割れてて、薄毛って…ヨーロッパ系女子にモテようとしてんじゃん!ちょい悪オヤジになってんじゃ〜ん!魔王ちゃん…やっぱり嫌いだわ〜!
魔王:ヨ、ヨーロッパ系?とは?…
勇者:あ〜魔王ちゃんつまりアレなんだ〜世界中の女の子ちゃん達にモテて、世界征服狙ってる系なんだね〜へ〜そ〜なんだ〜!
魔王:…考えた事も無かったが…戦わずして世界に魔族を知らしめる事が出来るのなら…同族が傷つかずに済むのならば…この姿も悪くないかもしれないな…
勇者:…魔王ちゃん…やっぱりオレは…魔族を滅ぼさないとイケナイ…
魔王:はて?急にどうしたというのだ…何か気に触る事でも我は言ったのか?
勇者:うん、言っちゃったね〜!魔王ちゃんが〜世界中の女の子のハートを射止めるってねっ!
魔王:うん?そんな風に言った覚えはないが…?それに我ら魔族は人間のメスには興味
がないしな
勇者:魔王ちゃん側に気がなくても…女の子ちゃん達から寄って来ちゃうんだよっ!そんな事…この世界の勇者として…見過ごせるわけないじゃん!さあっ!勝負だっ!
魔王:今までの助言もあるし…あまり、気は進まんが…貴様が戦うと言うなら…仕方がないか…どれ、では戦うとするか
勇者:あ〜ちょっと待ってぇ〜杖から魔法とか出さないでっ!戦うってそういう暴力的な事じゃなくって〜どっちが女の子にモテるか的な勝負って事〜、な〜に勘違いしちゃてんの〜?魔王ちゃ〜ん!ほらほらっ!そんなイケメンでオレっちを睨まないで〜マジで惚れちゃうから〜!
魔王:…なんだ?戦わないのか…どっちが人間のメスにモテるか?の勝負?…ふむ…それで我が勝てば…魔族の尊厳が…本当に守られるのだな?
勇者:おっと〜!魔王ちゃん…もうオレっちに勝った気でいるような言い方して〜流石に今のはカチンと来ちゃった的な感じだよ〜!
魔王:ああ…すまぬ、また言い方が悪かったようだな…して勝敗はどうやって決めたら良いのだ?
勇者:ん〜そうだね〜、じゃあここに〜女の子ちゃん達を多く呼んで来れた方の勝ちにしない?期間は3日後ねっ!
魔王:承知した…で、どうやって声をかけて連れてきたらよいのだ?
勇者:魔王ちゃんさ〜…何もかもオレっちに聞きすぎじゃない?勝負なんだからさ〜、そこは自分で考えようよ?
魔王:うむ、それもそうだな…わかった…では3日後にここに連れてきたら良いのだな?
勇者:そうそうっ!まあ〜同じ人間で〜イケメンの勇者であるオレっちに勝てるわけ無いだろうけど〜頑張ってね〜!魔王ちゃんっ!
魔王:うむ、ではまた3日後にな
(そして、3日後、魔王城)
魔王:おおっ!勇者殿ではないかっ!お待ち申し上げていましたぞっ!いや〜勇者殿の言った通り、人間の女子(おなご)は我のこの外見が大層お気に入りのようで、みてくだされっ!この者達を!ゆうに100人は超えておりますぞっ!魔王城にこれ程までに人が集まるとは…おや?どうなされた?…勇者殿?…して勇者殿の女子(おなご)達はどちらかな?
勇者:……どうしたも…こうしたも…街にも、村にも…女の子ちゃん達がいないし、まさか…と思って魔王城に来てみれば、女の子ちゃん達の行列が出来てるし…
魔王:なんとっ!外にまでっ!流石は勇者どのですなっ!いやはや、これは参りましたな〜!私の負けでしたかっ!アッハッハッハッハッ
勇者:……くぅ〜!オレっちの女の子ちゃん達じゃないってのっ!全部魔王ちゃん目当ての女の子ちゃん達なんだって〜!
魔王:なんですとっ!?外にまでとは…
勇者:魔王ちゃんっ!一体どうやってこれだけの数の女の子ちゃん達を集められたんだよっ!まさか…魔族の魔法の力とかで…
魔王:いやいやっ!我は魔法など使っておりませんぞ、勇者殿に言われた事を参考にし、困っていたり、悩みを抱えている人間の女子(おなご)を助けていたら、私も私もと助けを乞う者達が集まり、その恩返しにと、我の身の回りの世話をする女子(おなご)も現れ、我の顔を一目みようと集まって来た者達ですぞっ!
勇者:オレっちより勇者っぽい事しちゃってんじゃん!ちょっと〜!そんな人助けを魔王ちゃんがしてもいいと思ってんの?そんな事教えてないじゃんかよ〜!
魔王:…と言われましても、勇者殿は自分で考えろと言われたので…
勇者:あ〜オレっちに口答えちゃっていいんだ〜?魔王ちゃんに色々教えてあげたの、誰だったかな〜?
魔王:そ、それを言われると…参りましたな…
勇者:じゃあっ人間に化けてた事、魔王ちゃんの本当の姿を女の子ちゃん達の前で明かすんだな〜!アッハッハッハッハッ!
魔王:勇者殿…それは…お許しを…
勇者:ダメダメ〜!人間に嘘をついてまで仲良くなって…貴様それでも魔王かっ!さあっ!本当の姿を現わすんだっ!
魔王:…くっ…わかりました…仕方ありませんね…皆さん、すいません(変身を解く)…この姿のとおり、私は本当は魔王なのです…しかし、皆さんと話しているうちに、人間も良いものだと知り…本当の自分を偽ってしまった…誠に愚かな行為でした…決して許される事ではない…どんな罰でも…この身を持って…受けようと思います…
勇者:さあっ!皆さんっ!世界を暗黒に染めた魔王ですよっ!好きにやっちゃてくださいっ!最後のトドメはオレっちがさしますからっ!さあっ!どうしました?…痛っ…え?…痛っ!ちょっとみんなっ!魔王は向こうだよっ!なんでオレっちに石投げんのっ!やめてっ!痛いって〜!
魔王:あっ!皆さんっ!魔王は私ですっ!彼は勇者なんですよっ!間違えないでくださいっ!…て、え?間違ってない?あなたの方が本当の勇者だって…いや、そんな…
勇者:みんなっ!痛いっ痛いっ!どうしたんだよ〜!オレっちは勇者だって〜!どうして信じてくれないんだよ〜!…くっそ〜!魔王ちゃんっ!これで勝ったと思わないでよねっ!…オレっちがやられても…第2、第3の勇者が必ず魔王ちゃんを倒しにくるからね〜!痛って〜!(逃げ去る)
魔王:…勇者殿…やはり人間と魔族は分かり合えないのだろうか…あ、いえ、なんでもありません…さあ、皆さんっ!街に帰りましょうか!きっと御家族が心配なさっていますよっ!私が無事に送り届けますからっ!あっはははっ…嫌だな〜私は勇者じゃありませんよっ!ただの魔王ですよっ!
END