高野山金剛峯寺へ
土砂降りの中次の目的地高野山金剛峰寺へと168号線を走る。距離にして80㎞、時間にして1時間50分程度。道に並走する川は熊野川から十津川へ変わりさらに北上していく。道中はトンネルと右手に川を挟んで右手に山稜といった景観。十津川村辺りは右手は川へと滑り落ちるような断崖を山へへばりつく様に道が続いている場所もあったが、道向かいにはコンビニやガソリンスタンドなど普通に営業しており、奥山の山村と呼ぶには賑やかな印象を受けた。
168号線を北に走り今度は県道53号線に入り西に進む。ここから先は一車線の山道が続きひたすら勾配のきつい坂を昇りながら曲がりくねった道を走り続けることになる。道中は伊勢神宮へ向かう368号線と同様に道が所々崩れていたり、大きな石が道の真ん中に転がってたり、ちょっと開けると山手の反対側は谷底であったり結構危険であった。雨で道が濡れていることもあり滑りやすく、山道で周りも暗く視界がすこぶる悪い為、慎重に運転した。そもそも勾配がきつくて2-3速多用、下手すると1速まで使用する事もあったので速度はそこまで出ることはなかったが。
山道を抜け民家が見えてきたと思ったらそこから二車線のきれいな道路へ入りまた一車線の狭い市街地に入る。そこを更に進むと奥の院へ向かう駐車場が見えてきて人の姿もようやく確認する事ができた。両側には観光地でよく見るようなお店や看板などが多く目に留まるようになり、観光地然とした雰囲気に包まれている。山道で緊張しながら運転し、人はおろか対向車や後続車にも遭遇しない不安な時間を一時間近く過ごしていた為、私はここで凄い安心感を覚えた。
高野山金剛峰寺の駐車場は目の前にあり、そこに入って駐車。雨は今にも降りそうな雲行きであったがひとまず止んでいた。
到着時刻は15:30。大阪南港発のフェリーは19:50発で高野山金剛峰寺から大阪南港まで時間にして1時間50分、距離にして70㎞。給油や何かしらのトラブル等含め逆算すると17:00前には最低でも出発したい。可能であれば16:30。よって観光できる時間は1時間弱といったところ。
ひとまず高野山金剛峰寺とはどんな佇まいなのかは見ておきたいのでそのまま寺院へ進む。入口に「高野山真言宗 総本山金剛峰寺」と書かれた石碑が物々しい雰囲気を醸し出していた。更にするむと屋根が三つ連なったような建物が見えた。
入口は正面ではなく右手奥からのようで、そのまま右手を向き入口へ進む。拝観料が必要なことはある程度知っていたが入館料がいるよう。現在所持金7000円。時間もやや押していることもありお金をかけてもじっくり見ることもできないだろうと思って入口から覗けるところはじっくり見て寺院を後にする。次に気になるのは「奥の院」という場所に戦国大名の墓や入定し今も生き続けるといわれる弘法大師がいる場所。また不思議な場所で汗かき地蔵なるものや、姿見の井戸、覚鑁坂、弥勒石、数取地蔵、禅尼上智碑などなどいろいろといわくつきの場所があるという。近くにあるのだろうを周りを見渡しても案内がなく近くの広域地図の看板を見ると位置的に結構離れており歩いて行くなら相当時間がかかる距離にある。急いで駐車場へ戻り、バイクに乗って高野山奥の院中の橋駐車場へ向かい駐車。時刻は16:07。時間が・・・。