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けやき道が日向になるまで♯6

 今日はこの日、ひらがなけやきの冠番組”ひらがな推し”の収録日である。主役たるひらがなメンバーはもちろん、○○もマネージャー兼ボディーガードの為、収録を見守る為に参加する手筈である。

菜緒:今日はどんなんやろなぁ・・・

○○:俺も内容とか聞いてないからなぁ

 事務所で○○と菜緒は呑気に談笑していた。

菜緒:聞いてないんや笑

○○:まぁ新入りの俺にはネタバレ厳禁なんだろうな

菜緒:それは誰でもそうやろ笑

○○:まぁ、そうだよな笑

史帆:ちょっとお2人さーん?仲良いのは分かるけど、ちょっと近すぎなーい?

久美:としちゃん嫉妬してるの?笑

史帆:だってこんなイケメンと幼なじみなんて、ラブコメ展開うらやまじゃん

○○:俺、それなりに加藤さんとも喋ってると思いますけど?

史帆:その呼び方やだ〜!かとしとかとしちゃんが良いよ〜

菜緒:せや!菜緒も菜緒が良い!

呼び方がまだ遠慮しいだからか、史帆が抗議するように○○の手をブンブンし、菜緒もそんな彼と腕に引っ付いた。

久美:こりゃ新人くんは人気者だ笑

○○:・・・見てないで助けてください。キャプテン

久美:私には無難な呼び方だね笑。まぁ良いけど・・・ほら、○○くん困ってるよ

史帆:あ〜

菜緒:ぶぅ〜

○○:つーか、最近その顔ばっかだな笑

菜緒:むぅ〜

 ○○が菜緒の膨らむ頬にケラケラ笑う。そうこうしている内に、時間が近づいてきた為移動となった。

○○:にしても、オードリーさんに会えるのは楽しみだな・・・

菜緒:あ〜そっか!初めてやもんな?

○○:芸能自体初めてな事ばっかりだからな笑

 楽屋で菜緒と喋っていると、コンコンと誰かがドアをノックした。どうぞと声をかけると、○○のマネージャーが入ってきた。

女マネ:失礼しまーす・・・あっ○○くん。少しいいかな?

○○:?あっはい。じゃあちょっと行ってくる

菜緒:ん。行ってらっしゃーい

 マネージャーに呼び出された○○は、楽屋を出た。そのままマネージャーの後をついて行き、辿り着いたのはメイク室だった。

○○:えっ?

女マネ:あっ決まったレギュラーは、ひらがな推しだからね。

○○:マジか・・・

事務所でも同じなのに、まさか番組でも一緒になるなんて、一体どう考えたらこんな形になるのであろうか。

○○:オードリーさん達に挨拶した方がいいのかな?

??:その必要はないぞ。□□ちゃん

??:??いきなりすぎだろ

聞いた事がある声で話しかけられ、その方向を見ると、ピンクベストと七三がトレードマークで胸を張った立方をしている男性と、スーツを着た人見知りそうな男性が立っていた。この2人は・・・・

○○:オードリーさんだ・・・!おはようございます!

春日:うむ。おはよう。君が□□ちゃんだね?私は春日だ

若林:淡々としすぎでしょ。俺は若林です。よろしくね、○○くん

○○:よろしくお願いします!

 日頃からオードリーのラジオを聞いている○○にとって、オードリーと対面出来るのはこれ以上のイベントといっても過言では無い。これから番組を盛り上げる仲になる訳だ。ここで親しくしてもいいだろう。話は程々に、メイク時間となった為、一礼してメイクをお願いした。

春日:うん。いいね。とてもいい顔をしている

若林:どういう事ですか、春日さん

春日:タレントとは違う何かがあるんだよね。あっそうだ。彼の登場の仕方でさ・・・

春日がディレクターを捕まえ、とある事を提案したような顔をして、話しかけた。するとディレクターもニヤニヤしながらOKマークを出した。

春日:さぁ、○○ちゃん。初めてのバラエティーは結構ぶっ飛んでるよ?

春日はニヤニヤしながら、メイクされる○○を見守るのであった。

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