けやき道が日向になるまで♯3
事件から翌日、○○は学校にいた。昨日の事件で話は持ちきり・・・という事はなく、1部のファンの人にしか話題にならなかったようだ。
○○:(正直助かったぜ・・・)
まぁ、変に話題にされて目立つような事はしたくない彼にとっては僥倖なのかもしれない。すると担任の先生が教室へと入ってホームルームが始まった。
担任:はい。静かに。今日は特に変わった事はないが・・・□□。
○○:ん?俺?
担任:あぁ。放課後、職員室に俺まで来てくれ。何でも、お前と話がしたい人がいるようだ。
○○:俺とか・・・分かりました
昨日の事かなと思いつつも、菜緒と決まった訳では無い為、今は深く考えない事にした。
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そして放課後となり、用事を全て終えた○○は職員室に担任の元へ赴いていた。
○○:先生。来ましたよ
担任:おう来たか。丁度話がしたい人と電話が繋がっているぞ。それじゃあ、お電話変わります
担任から受話器を受け取り、電話に出た。
○○:はい。お電話変わりました・・・
??:□□○○くんかな?
○○:はい。そうですけど
??:私は今野という者です。
○○:は、はぁ・・・
今野:ここで話をするのは何だから、電話番号を教えるから後はそちらで話をしないかい?
○○:あっ、はい・・・
そして、今野さんの電話番号をメモ帳に記し、スマホに登録した。その後、帰宅後にもう一度かけ直した。
今野:□□くん。今お話大丈夫かな?
○○:はい。それで何の要件でしょう?
今野:うむ。結論から言おう。君にひらがなけやき坂46のマネージャーになってもらいたい。
○○:・・・はい?
今野:正しくはマネージャー兼ボディーガードとして何だけどね。
○○:何でおれ・・・僕が!?
今野:うむ。昨日の事件は私も秋元先生の耳にも届いていてね。君の格闘術と冷静な判断力なら、秋元先生も大丈夫だろうという判断だよ。それに小坂からの推薦もあったからね
○○:小坂から!?え・・・でも、まだ高校1年ですよ?そんな僕に・・・
今野:それについては大丈夫だ。芸能科のある高校へ転校してもらう形にはなるが、メンバーとのコミュニケーションは取るようにしてもらうつもりだよ
○○:えっでも・・・
今野:既に学校側やご家族にも話はついているよ。
○○:(道理で学校が広まらなかった訳だ)分かりました・・・
今野:では、また後日。君と会える日を楽しみにしているよ。
そう言って通話は終了した。
○○:小坂に推薦されるなんてな・・・
(・・・ひらがなけやきって、滅茶苦茶人いたよな。俺、大丈夫かな?)
そんな不安を感じつつ、今日は早めに就寝した。
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翌日、その日は土曜日だったので、今野さんから聞いた住所を頼りに辿り着いた。Seed&Flower事務所に。
○○:ここか・・・
○○は事務所のスタッフの人に要件を話した。どうやら、話は通っていたらしく、そのまま社長室へと案内された。
○○:失礼します・・・
今野:やぁ、君が□□○○くんだね?会いたかったよ
○○:は、はぁ・・・
そこからは話がトントン拍子に進み、結局○○はけやき坂46のマネージャー兼ボディーガードとなった。
今野:そうだ。今メンバーがレッスンしているから、会ってみたらどうだい?
○○:えっ?今からですか!?
今野:うん。小坂も君に会いたがってるぞ
○○:こ、小坂が・・・分かりました。
小坂菜緒の名前を出されてはしょうがない。○○はメンバーと顔を合わせる事となった。
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一方、レッスン室では
??:菜緒、あれからどうなの?
菜緒:えっ?
??:彼からのメール。来てるんじゃないの?
菜緒:交換してへんよ?でも、来るかなぁ〜って・・・
??:何が?
菜緒:ううん。こっちの話やから大丈夫。
(また、会いたいな〜)