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取り急ぎ体につめる冷めた飯(朝日新聞掲載)
仕事の帰りに道にパン屋がある
パン屋に寄るのは
嫌なことがあった日
あるいは、いいことがあった日、
そして、金曜日
今日は嫌なことがあった金曜日。
パン屋にいき、いつものように、胡桃パンのクリームサンドとラムレーズンサンド、そして「パン好きの牛乳」を買う
パン屋には私一人
レジで、清算してもらう
「この牛乳美味しいですよね」
金曜日だったし、クサクサしてたし、私はお店に一人だけの客だったし、珍しくお店の人に話しかけてしまった。
「そうなんですよ!わたしも大好きです!」
思った以上のに反応だった。さらにつづく
「実は昨日入荷したばかりで、わたし昨日5本買いました。」
へえ。え?
本当に嬉しそうに教えてくれた
「牛乳もおいしいですけど、ミルクティーは絶品ですよ」
なぬ!
「紅茶のかおりもよくて、あますぎないんです。それでいて牛乳なんです」
買う!
追加で「パン好きのミルクティー」も買った
いろいろありがとございました。楽しみです
お礼を言って店をでた
嫌なことも、くさくさした気持ちもふっとんだ
ありがとう店員さん
好きなものが同じって、嬉しい
美味しいものを教えてくれてありがとう
さて、そのミルクティー!
思った以上に絶品だった!
うまい!
店員さんが大きいサイズの方がお買い得ですよって言ってた意味がよくわかる
今度は絶対大きいサイズで!
冒頭の川柳は普段の私である。丁寧な暮らしはほど遠く冷めた飯を温めることなく体に詰め込んでいる
「取り急ぎ体につめる冷めた飯」(朝日新聞掲載)