宮崎 産直巡り(010) ― 特産物・史話を求めて ー

日南市の産直 “リヤカーおばさん(仮称)”編(2024年6月16日(日) 快晴)



【基本情報】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー運営主体:NPO法人「ふれあいスポット:かがやき」/無人販売所
(事務所住所:日南市大字松永1784)
電 話:0987-23-1127
店舗住所:ひむか神話街道(県道28号線)松永地区への分岐コーナー
営業時間: 0900~1500(≒法人事務所の時間)
創 業:数年前
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昔懐かしい“リヤカーおばさん”
 コロナ禍の前、まだ高速道が開通していない頃、宮崎市内から県道220号
線を南下して風田交差点を右折し、道なりに進み東郷交差点を右に北郷温泉
に行ったことがあった。
 風田交差点から西向きに進む訳だけれど、景色はだんだんとのどかな田園
風景となり何かゆったりと懐かしいものが感じられる地域である。
 この無人の産直は、北郷に向かう県道28号線沿いにある。最初に出会った
ときは、「あれっ、リヤカーを曳いた小母さんがいる!?」というものだっ
た。そしてよく見ると、そのリヤカーの後ろを小父さんが押しているという
構図。
 周りを見回すと、この地区のどなたかが庭先で出来た野菜を一坪にも満た
ないリヤカーの荷台を利用して販売されているのかなという風情だった。ど
こにも連絡先らしき物が無く、興味はあったものの、幾つかの野菜を選び代
金を備え付けのボックスに投入して帰ったのだった。

(昨年暮れの微笑ましいクリスマス・コスチューム)

日南市の東部、東郷地区とは
 日南市のホームページの「日南市設置と東郷村の位置付け」の項による
と“昭和 25 年(1950)、飫肥・油津・吾田の3町と東郷村が合併して日南市が
設置された。設置理由の中にみえる東郷村の位置付けは、大略次のようなも
のである。「この町村はそれぞれの特異性をもち、油津は港町、吾田は工業
地帯、飫肥は住宅官公署街、東郷は農村地帯で、この各村が分立しているこ
とは社会共存上、或いは将来の発展性からみて財政 ・ 経済 ・ 文化的にも無意
義であるというので、この4ヶ町村の合併問題が十数年来識者間に提唱せら
れて来たが遂にその機会を得ず、かつまた戦争等のために中断せられ今日に
至った。”とあるように、東郷地区はもともと農業中心の地域であり、現在も
その形は変わらないように見える。ただ大きく広がる水田域を南北に高速道
路が走り、そのアクセスのためのインター等の施設が整備されつつあること
だろうか。
 このような地域の東側には鬼ケ城の山並みがあり、静かな環境を生かした
形でNPO法人が地域の福祉の受け皿として創生されたのだろう。

無人「産直」コンセプト
 このNPO法人は、施設の事務員や入所者等と協業して農産物を生産し、そ
れを販売することとされたとのこと。施設から遠くない所に好個の場所があ
り、そこで無人販売所を設置したとのこと。
 コンセプトは「新鮮、安い」の追求。確かに何回かお邪魔したが、採れた
てであり、スーパーや他の産直にはないリーズナブルな値付けは半端ないも
のがある。

(あれっ! おばさん一人か?)

リヤカー荷台の陳列状況

(今が旬のトウモロコシ、なすびが並んでいる)

お支払いはこちら・・・

(万引きや金庫壊しもあるとか、モラルや善意が基本・・・)

道路沿いに呼び込み看板・・・

(この呼び込みが、ドライバーには効果あり!)

こちらこそ、ありがとう!

(連絡先が明示されて、以前より安心感あり)

売り場等のレイアウト

(リヤカーの荷台を利用した1坪にも満たない陳列台)

My feedback(所感、評価、手応え)
 なお、独断と偏見で評価をさせていただき、グラフ化しました。
項目は①品揃え・品質②清鮮度(衛生)③販売価格④サービス・対応⑤コー
ナー区分⑥特産品⑦立地・利便性⑧お得企画の8項目です。(あくまでも今
時点での筆者の評価です。)
 産直市場に行く人たちの一番のねらいは、新鮮で衛生的な野菜、くだもの
が安く手に入るかどうかだろうと思います。そして価格がリーズナブルかど
うか、産地にしては価格が高いとすれば「評価は4~3」、そして店員さん
の対応具合であったり、お得な情報があるかどうかでしょう。
 ここは無人販売所なので、今までの産直とはいささか異なった視点での採
点が必要ですが、あえてこれまでの基準で採点してみます。
 下図は5点満点の総合評価:あくまでも独断で、公式なものではありませ
ん。

(各項目、5点満点の評価です・・・)

相方のコメント
1    確しか、コロナ禍の前に行ったのが最初かしら。北郷からの帰りだった
 と思う。無人販売所だ、何を売っているのかしらと立ち寄ったわ。野菜は
 採れたてで、ラッキョウの季節で土付きのものを買ったのを覚えている。
 ≪確かに、あのラッキョウ小粒でつい最近まで食卓に上っていたね。美味
 しかったヨ≫
2     リヤカーおばさんというのは、県道を行き来する車には目に付きやすく
 てグッドアイデアだと思う、去年のサンタクロース衣装は、笑えた、今年
 も期待するわ。
 ≪そうだったね、去年はクスリとさせられて、何を買ったんだったかな?≫
3      施設の農場(?)で、皆さんで四季折々の野菜を作っていらっしゃると
 のこと、沢山取れて皆さんに喜んで貰えたらいいわね。
 ≪そうだね、施設の職員さんも大変だろうけれども、何か東郷地区ならで
  はの季節の産物があったらいいね。それに、無人販売所としてのいわゆ
  る危惧懸念もあると思うけれども、地域の特設ステージとしていつまで
  も続けて行ってもらいたいものだね。≫

【周辺地図】

(県道28号線沿い)

長閑な田園風景が広がる日南市東郷地区

(これから本格的な夏を迎える)

今回は以上です。次回は宮崎県北の生産直売所を訪問予定です。

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