トロッコで行く星空紀行

静岡県を流れる一級河川、大井川。
それに沿って走る大井川鐵道で、星空列車というイベントがあり体験した記録である。

旅の始まりは金谷駅。
ここでJRから乗り換えることができる。
ICカードは非対応であるため、切符を購入。
今は珍し、厚紙の切符。否が応にも強まる旅感に心が高揚していく。
2両編成の車両に乗って、いざ出発!

金谷駅1
金谷駅2

大井川鐵道は2つの区間に分かれている。
金谷から千頭を結ぶ本線と、千頭から井川を結ぶ井川線だ。
本線はSLが走行していることでも有名であるが、今回の星空は列車は井川線の途中駅の奥大井湖上まで行き、そこで1時間ほど星空を観賞するというもの。
受付は当日、千頭駅で先着順で行っている。

ですが、星空ですからね。出発は夕方なので、昼間は寄り道することに。

合格駅や、門出駅など縁起の良い名前の駅を越えて
着いたのは川根温泉笹間渡。
駅から10分程歩いたところにあるふれあいの泉にて温泉に入る。入浴料は520円と優しい値段だ。

温泉はいくつか浴槽が分かれていて温度が違っていたが、わりと高めで1番低くて41℃。高いもので45℃。
はじめは、熱いなぁと思っていたが次第に高温を求めている自分がいた。

番台の方に湯当たりしないように言われていたが、これは長湯するとたしかに危ない。
中には水を置ける棚があったので、事前に用意しておくのも悪くないだろう。

さて、ここの温泉の魅力はもう一つ。
露天風呂からSLを見れるというのがある。が、この日はSLの運行は無く、ディーゼル車というオチ。

入浴後の一杯もたまらない!
瓶ビールともつ煮でホボセンベロ。

川根温泉を満喫し、向かうは千頭駅だ。

ふれあいの泉

千頭駅に着いて、星空列車の特別切符を購入。
切符の他にクリアファイルを受け取り、中には案内であったり今日の見える星座が書かれている紙が入っていた。

駅では、おむすびやたこ焼き、唐揚げなどの販売を行っていた。
売店ではカップ酒を購入し、16時53分出発だ。

星空列車
千頭駅にて

千頭駅からはトロッコで、1人の向かい合わせ席と2人の向かい席があるが、そんなに広くはない。
自由席なので、早めに乗車することをオススメする。

千頭で買ったものを飲み食いしている間に、列車はどんどんと山を登っていく。それに、反比例していくように日は沈んでいきだんだんと暗くなっていく。

車掌さんが常に見どころを説明してくれるので、飽きることもない。

途中、アプトいちしろ駅と長島ダム駅の間は、アプト式車両という特別車の接続、切り離しがあるので停車する。
急勾配を列車の歯車と線路の歯車を噛み合わせて登るらしい。うん、歯車の振動を感じる気がする。
また、長島ダムはこの列車の行き時間に限りライトアップがされている。
雄大なダムの姿が際立っていて、かっこよさと怖さが入り混じっていた。

さらに、列車は登り目的地の奥大井湖上駅へ到着。
まわりは山に囲まれ、民家はない。
そして、この日は晴天かつ月は山に隠れ、かなりベストな状態だ。

見上げると、そこには無数の星が輝く1面の絨毯。
こんなにすごいとは!
首が疲れても、腰が疲れても目が離せない。
星たちの一挙手一投足を見逃すわけにはいかないと、どんどんどんどん吸い込まれていく。
そこに言葉はいらない、ただ感嘆しているだけである。
これは、是非とも行って、星空を見てもらいたい。

あっという間の1時間であった。

ちなみに、奥大井湖上駅でトイレは男女合わせて2つなので、早めのご利用を笑

奥大井湖上駅

大井川鐵道、星空列車の旅。
天気にも恵まれ、大満足の旅となった。
これは、またいつか行きたい。

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