がんオペ後の妻、職場に戻る
12月下旬、妻が仕事に戻った。オペ退院後に腸閉塞を2度起こして死ぬ思いをしたが、2度の急外がトラウマでかなり慎重に暮らした。その後は今までの症状が何かの誤りなのではと思うほど順調に時が流れた。実はストマ接着部の皮膚トラブルが起き、早めの処置が迫られた。これもまたステマを落とす処置が検討に入るので緊急で診察が入った。粘着力が少し弱まるが肌に優しい装具にして改善した。ストマ外来にも消化器外科の担当チームが立ち会ってくれた。
切除された病変はステージの確定と転移の可能性を詳細に調べるために病理に出されていたが、退院後の最初の外来で結果を聞いた。転帰の可能性は別要因で新たに発生するがんの可能性より低いということだった。とりあえずホッとする。ストマを含め一連の処置を経てようやく落ち着いたが年末年始の外来のお休みが怖い。腸閉塞は急外にかかるしかないが、どうしても処置が遅くなりがちなので担当医に、一連の検査よりも前に狭窄部にカテーテルを挿入してほしい旨、カルテに一文書いてもらい年末年始に突入することになった。とはいえ急外の診療方針もあるのでこの一文の効力はないのかもしれない、とのことだった。
この流れから察していただくに、憂いなく進めるためには自宅からできるだけ近く、救急外来を受けている医療機関だったから円滑にことが進んだものと振り返る。病変が見つかり焦った私は妻に電車で1時間半かかる場所にある、がんセンターに行きたいと伝えたが、この処置を片道1時間半かけて通うことはできなかったと思った。なかなか条件は厳しいかもしれないが、参考にしてほしい。
2度目の退院後はトラブルも少なく平穏に過ごした。すると気になるのが妻の職場復帰だ。人工肛門での従事はなかなか難しいと思ったが、職場の理解もありまずは午前勤務のみで、車出勤が認められた。職場までは歩いて15分ほどだがストマの角が足に擦れ湿疹を起こした。徒歩通勤が難しいので、車で行き 職場近くのコインパーキングに停めて出勤していたが、駐車代と勤務報酬がいってこい状態だったのを見かねた先輩社員が会社に掛け合ってくれたそうだ。午前で仕事が終わると家事もできるが無理もできないのと、行動できることも限られているので妻が入院中に契約したミールキットのヨシケイは妻が退院後も継続することにした。ミールキット、生まれて初めて購入したが妻の作る味付けに似ていて好き嫌いが多い長男も食べ切れ助かった。ミールキットはコスパが悪いと思っていたので今まで手を出さなかったが、材料が使い切れるので残りを保管する手間や、スーパーの売り場を見ながら献立を考える手間から解放されると思うと決してコスパは悪くないと思えた。実はワタミも試したが子どもたちには副菜が不人気で今回はヨシケイにした。
妻の治療に話を戻すが、一連の合併症は落ち着いたのでできるだけ長くストマを維持しオペから3カ月後にストマを落とす診療方針を支持することになった。そのころになればまたオペが待っている。またその後は排泄物が縫合部を通過することになるのでそれは緊張である。
今回のオペとの因果関係は分からないが、オペ前は食後すぐ腹痛に悩んでいたが今はない。食事が腸を通らない今、当たり前ではあるのだが。また貧血がひどくよく氷を食べていたが、今はまったく食べない。この2点は目に見えて改善している。
まもなくストマ外来、直腸カメラの診察が入る。ストマを落とす準備が始まるのだ。