第10回ファミカン三重(2024/2/22開催)
今回のプレゼンターは、津ファミリークリニックの向原千夏先生です。事例は、胃腸炎症状を主訴に来院し不登校が判明し、定期的に診療をした男児の事例です。
ディスカッション
・家族の過去の大変だった時期に家族がどんな様子だったのか。大変な時期では家族内のフォローがないため、子どもが自分の気持ちを言語化する機会が少なく、感情の学習が乏しい可能性がある。
・親の心理的ケア役割を担わざるを得なかった親化した子どものため、家族関係に揉まれることも少なかった。そのため、中学校の上下関係に不適合をきたしてしまい、起立性調節障害のトリガーになった可能性がある。
・父権不在の家、誰もがルール化をしない。だからこそ、ルールを決める先生に信頼を求めている可能性がある。今後、家族内でどのようにルールを設定していくかが、その支援を診療で行う必要がある。
・発達特性があるとその問題や弱みばかりに焦点が当たりがちだが、その中でも本人の強みはある。そこに診療の中でどのように焦点を当てるか。
一番印象に残ったこと
「父権」の役割を男児が担っていた可能性があること、また私が心配していた家族内の関係性についてはそれほど懸念しすぎず、男児の巣立ちをサポートすることに注力すれば良いとのアドバイスが印象に残りました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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プレゼンター&執筆:向原(津ファミリークリニック)
編集:田中道徳(岡山家庭医療センター)宮本侑達(ひまわりクリニック)