#これが私のトキメキ 「Go Our Way!!」編 -「やりたいこと」と「やるべきこと」。『Go Our Way!!』が広げたニジガクサウンドの可能性-
こんばんは、ファミエリです。「劇場版虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 完結編」の上映が近いということで、本日の記事は企画に参加させていただいています!
参加しているのは、#これが私のトキメキ という企画で、劇場版公開前までにアニガサキシリーズの主題歌・エンディング・挿入歌についてのブログを様々な方がカウントダウン形式で発表するというものです。
前回はSUNさんの「Feel Alive」の感想でした。
Next Skyについての総括が良くまとめられていた記事なので、本稿と合わせ読んで頂くことでより多面的にNext Skyが見れるんじゃないかなと思います。
さてさて、本日、私はNext Skyより、「Go Our Way!!」についての記事を書かせていただきます!
さてさて、ここまで多くの方が書かれた1期~2期の楽曲についての記事が公開されていると思いますが、多くの方があくまで作品や楽曲そのものの要素を深堀りした記事を書かれていますね。
私はそこから切り口を少し変えて、メタ的な話、言い方を変えるとエンタメ作品・商業作品としての「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」という見方を軸に据えつつ、話をしていこうかな、と思います。
ただ、一点弁解しておくと当たり前ですが私は業界関係者でもないただのオタクです。オタクがこういう話をした時の正答率はだいたいどんなに上手く行っても半々ぐらいのものですので、そういう解釈もあるな、ぐらいの感じで話半分で読んでもらえると嬉しいです。
虹ヶ咲はノルマ捌き、『みせたいこと』と『みせなきゃいけないもの』のバランス取りがうまい
さて、大前提ですが虹ヶ咲は「アイドルアニメ」に分類される作品で、作品の基本構造としては魅力的なキャラクター(ラブライブの場合スクールアイドル)たちを売り込んでいく、というタイプの作品です。
そういったキャラクタービジネスをメインにしていく作品である以上、作品制作上ある程度の『ノルマ』がつきものです。
一番わかりやすく極端な例をするならば、アニガサキ1期で9人全員のお当番回をやって、ソロ曲のMVをやる……というのもある意味ノルマと言えそうです。
そういった『ノルマ消化』の視点で、Next Skyってどんな作品だったのか、と考えるとしましょう。
一番大きな部分として、アニメ2期では構成上入れようがなかったR3BIRTH回をやるという『ノルマ消化』の役割があると思います。
R3BIRTHのメンバーである栞子に焦点を当てつつ、ユニットとしての話も展開するというのは、2期のA・ZU・NA回、しずくをメインにした「開幕!ドリームランド↑↑(*'▽')」やせつ菜をメインにした「“大好き”の選択を」が構成的に近いのかなという気がします。
ただし、R3BIRTH回としてNext Skyを見た時に一点違和感がある点があると思います。それこそが、『Go Our Way!!』の存在です。
本来はGo Our Way!!の部分には、R3BIRTHの新曲MVが入るのがアニガサキとしてのフォーマットで、Next Skyではこれを崩し冒頭に『Feel Alive』を入れることでR3BIRTHの新曲ノルマをクリアしています。
なぜこのような構成になったのか、という話ですが。
Next SkyはOVAではあるとは言え、劇場公開もある作品。完結編と違い、それ単体で完結する以上、商業的な売り出しも考えると12人でのライブシーンというの『ノルマ』だったのかな、というのが私の推測です。
作劇的にはR3BIRTH回をやる必要があり、一方でOVAでありつつ劇場公開作品としての要素もあるので、12人での新曲披露は外せないという相反する『ノルマ』を抱えた本作ですが、『Go Our Way!!』は全体曲でもありつつ、R3BIRTHのユニット曲の要素も多分に含んだ楽曲をお出しする、ということで、構成上無理している感もなくクリアしています。
1期の頃から感じていたことですが、アニガサキはこういった「商業的なノルマ」や「ファンから求められること」をきれいに作品に盛り込み、かつ伝えたいことを曲げないで、むしろ作品作りの要素として落とし込むのが本当にうまいな、と。
惚れ惚れします。
虹ヶ咲+R3BIRTH=Go Our Way!!
ということで、『Go Our Way!!』自体が虹ヶ咲の全体曲でありつつ、R3BIRTHの楽曲としての要素も持ち合わせている、という話をしてきました。
自分はその采配の結果生まれて来た『Go Our Way!!』自体が既存の虹ヶ咲では中々生まれてこなかった、言い方を変えると虹ヶ咲の可能性を広げた1曲だと思っています。
R3BIRTHが得意とするのはクラブ寄りのサウンドでもあり、どちらかというと低音が気持ちよく響くタイプの楽曲が多いでしょう。
(勿論、ポップス寄りの楽曲であるBubble Over! もありますがが、こちらも虹ヶ咲の全体曲とは外れているかな、という気がします)
『Go Our Way!!』は、EDM的な低音の気持ちよさは残しつつ、虹ヶ咲の全体曲として成り立つようなポップス寄りの楽曲として成立させている采配が見事だなと思っています。
あくまでソロがメインな虹ヶ咲ですが、今回のような特定のメンバーやチームを中心に据えつつの全員曲という科学反応は今後はあってもいいかも……と思える一曲ですね。
例えばQU4RTZをメインに添えたアコースティックっぽい曲や、しずくをメインに添えたミュージカルチックな楽曲など、色々な可能性が考えられると思っています。
そういった可能性の一端を見せてくれたのも、Go Our Way!! の魅力なのかなと感じています。
おわりに
以上、つらつらと語ってきましたが、お付き合いいただきありがとうございました!
完結編第一幕公開まであと3日。次の担当はかむなゆさんです!