ドン・ジュアン比較
※まず初めに言いたいのは、私は宝塚を見始めて1年も経っていないド新規ファンだということ。そして見てからだいぶ時が過ぎてしまっているので記憶が曖昧である。あくまで個人の感想・考察であり私の備忘録に過ぎない。
花組プレお披露目公演でドン・ジュアンの再演が決まり、ポスターが出た時点でこれは楽しみすぎると思った。前述のとおり、私はド新規ファンなので雪組ドン・ジュアンは見たことがなかったし、ドン・ジュアン自体も知らなかった。それでも、あのポスターの永久輝・星空トップコンビのビジュは神がかっていて、期待が溢れた。なんとかVISA貸切でチケットを取り、観劇した。
雪組ドン・ジュアンは、永久輝せあが出演していたし、観劇前に予習として見ておいた。
やっと本題に入って、雪組初演と花組の比較をしたい。
まず、上演時間が花組は30分伸びている。そのため、脚本も修正・追加が入り、かなり違ったストーリーになっていたと思う。
一番わかりやすいのは、マリアの心情変化の描写ではないだろうか。花組版の方が、マリアのラファエルがいるにもかかわらず、ドン・ジュアンに傾き始めていることへの葛藤が見えたように感じた。ベッドシーン(?)が割愛されたことは少し残念だったけれど、その分マリアの純情な部分が女を快楽としか認識していなかったドン・ジュアンを惚れさせたのかな~などと思う。(個人的には星空美咲が今回のドン・ジュアンのMVPだと思っていて、彼女がなぜトップ娘役に選ばれたのか、よくわかったのだけれどそれはまた別の機会にしたい。)
面白かったのは、彫刻作品の変化かな。雪組の時はきちんと作品が仕上がっていたのに、花組ではぜんっぜん仕上がらない。ツイッターで、「マリア仕事して!?」という旨のツイートを見て、思わず笑ってしまった。「この石は騎士団長にはなりたくないみたい」というようなことを言って、ついに完成しない。そして、彫刻をマリア自身が壊してしまうというシーンも割愛。(これはちょっと残念)
後は、ドン・ジュアンの人物像が望海風斗と永久輝せあで、かなり異なっていたのではないだろうか。
私の認識だと、
・望海ドン・ジュアン→心がまるでなさそう、女を快楽・モノとしてしか見てなさそう
・永久輝ドン・ジュアン→人間味がある、どこか孤独感・寂しさを持つ
同じ人物を演じるのに、ここまで差が出るのかという面白さ。望海ドン・ジュアンは、性格にエリザのルキーニに近いものを感じたのだけれど、それは私だけかも。永久輝版の方が人間っぽくて、色々と自分に照らし合わせて考え込んでしまいそうな感じ。
もっと記憶が定かなうちに書けば、よりよい比較ができたのに…どちらが良い・悪いということはなく、人の好みによると思う。ドン・ジュアンは楽曲が好きだから、またそのうち両方見直したい。