厳しい季節がやってきた。
ここ弟子屈(てしかが)の冬は厳しいです。
雪は積もっても1m程度とそれほど多くはありませんが、2019年1月には実測でマイナス30度にもなりましたし、私の自宅兼工房の周りは360度牧草地に囲まれた所にありますから、吹雪いたときはそれはもう室内に居ても命の危険を感じたことさえあります。
寒さに関して言えば、実はそれほど苦になるものではありません。
何故なら冷え込む朝はもちろんですが、日中でも基本屋外には居らず、断熱され暖房が炊かれた室内に居るので。
冗談と思われがちですが、北海道民は真冬の外気温マイナス10度とか20度の時にTシャツ短パンでアイス食べてたりします。
ウチも工房内は日中は20~22度で、寝る時だけ12度に落として寝ていますから、起きている時はTシャツ短パンでも十分なのです。
とは言っても冬の間野外に全く出ないということはありえません。
買い物に行くために車までは歩きますし、車を道路に出すためには除雪をしないといけない場合ももちろんありますし。
外の作業で一番時間もかかり、イヤなのが除雪です。
雪が少ないと言っても一日で40cm位積もる時もありますから、除雪をしないと車も出せませんし車が入ってくることも出来ません。
除雪機はありますが、町道からの100mの私道を除雪するのはけっこう大変です。
除雪機と言ってもこんなんですが、これでも家庭用としては一番大きいモデルになります。
ウチくらいの敷地面積(2,000坪ですが)になると全部を除雪しようとするとホイールローダ(タイヤショベル)が必要になってきますが、2,000坪のうち1,700坪程度はゴルフクラブの試打スペースとして芝を植えていますので、芝の部分は除雪せず雪の布団をかけておくことで、春を待つといった形になりますので、ホイールローダではなく家庭用の除雪機で必要な部分だけを除雪するのが一番です。
ではありますが、雪が降ったあとには強い風が吹きます。北海道のサラサラの乾いた雪はすぐに風で飛ばされまた同じ高さまで積もるので、風が止むまで何度も除雪をしないといけない場合がほとんど。
ただでさえ寒いのに10メートル以上の風が吹くものですから、体感温度はマイナス20度と言ってもいいくらいに寒いんです。
本当に北海道の冬の厳しさを感じるのは、こうした時です。
このあたりを知らないで、私のところのような大草原のど真ん中に移住してくるとそれなりの目的を持って来ていない人にとっては地獄とも言えるかもしれませんね。
事実生粋の道産子は「絶対にこんなところには住まない」という人がほとんどですから。
ちなみにこんな事を書くと関東以南の皆さんには信じてもらえないかもしれませんけれども、実は雪が降っている時は気温自体は温かいんです。
雲で蓋をされるので寒気が入ってこないんです。
カラッと晴れて星が天の河まではっきり見えるような時のほうが放射冷却で寒くなります。
星空がきれいで夜空を見上げたくても、寒くてすぐに家の中に帰りたくなる。というのが冬の晴れた夜の日常なのです。
それでも私はこうした厳しさの中にある自然が好きですし、その厳しさから良い芝が育ってゴルフクラブの仕事にもいい形で反映しているので、ここから動く気持ちはありませんけれども・・・(^^
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