2024年度インターハイ奈良大会展望~Aブロック編~
5月12日(日)から開幕するインターハイサッカー奈良大会が開幕するにあたり今年も個人的に観戦した印象を基に大会展望を書きました。
今回は読み手も長くならない様に4シードがいる4ブロック毎に分けてnoteに書いていきます。
まずは県内王者で優勝候補筆頭の奈良育英高校が入るAブロックです。
■Aブロック編成
・奈良育英高校(4シード)
・天理高校
・奈良学園高校
・奈良北高校
・奈良県立商業高校
・西大和学園高校
・橿原高校(8シード)
■Aブロック注目校
【奈良育英高校】
昨季のインターハイ県大会から県1部リーグ、選手権県大会、新人戦県大会と県内公式戦4季連続優勝の奈良育英は、今大会も優勝候補筆頭で間違いないところだと思います。
ただ気になるところは県内では勝ち続けるプレッシャーがあるのか、セーフティなゲームプランが目立ち始めているのが気になっています。
選手の個の力で殴り倒せる相手なら大丈夫なのですが、個の力が同等レベルの相手だったり、戦術を駆使する組織力のある相手だったりすると70分ゲームなので何が起こるか分かりません。
NFAリーグの生駒戦の攻撃パターンで見れたのは、左サイドを主戦場にして生駒RSB裏にロングボールを蹴り押し込んでのクロスボールのパターンや、FW9番のポストプレーから両サイド生駒DF裏への展開してのクロスボールパターン、セカンドトップ気味の10番が落ちて縦パス受けてドリブル仕掛けたり、生駒DF裏へスルーパスを出したりするパターンが多かった様に思います。
中盤を飛ばしたセーフティな戦術なので簡単に失点するとは思わないですが、もし対戦相手に引かれてガッツリ1-5-4-1のローブロックを組まれたら、簡単に得点もできずに終盤までゲームが進んでしますリスクもあるな…と思います。
大会レギュレーションが70分ゲームの上にクーリングブレイク、ウオーターブレイクがあると考えると、守備対応で短期集中で走り切られる可能性も高いので、その点が唯一の不安面だと思います。
組合せ的にも2回戦からの登場で初戦の相手が天理、準々決勝の相手が橿原になる可能性も高く、4月にリーグ戦で対戦した時の様に守備面で粘られると70分なんかあっという間に終わってしまうので安心はできません。
よって奈良育英の安泰と思われているAブロックですが、意外に奈良育英の試合は注目して良いかと思います。
【天理高校】
昨季残留した事で今季も県1部リーグ所属の天理は、一条戦を観戦したところ攻撃面では前線にロングボールを蹴るだけの物足りなさはあるものの、県1部の強度の中でリーグ戦を戦っているため、ある程度の守備対応力が備わっているとみました。
県1部のリーグ戦績を観ると6試合で13失点ですが、奈良クラブユース戦での5失点を除けば5試合で8失点と及第点だと思います。
そのうち山辺戦は零封して勝利を納めているし、1回戦を勝ち上がれば2回戦で対戦する奈良育英戦も90分ゲームで2失点と、守備面で粘れてかなり手応えはあるはずだと思います。
攻撃面は直ぐには改善難しいので両サイドへのロングボールを両WGに回収して貰って、縦へ仕掛けるドリブルから押し込んで得るセットプレーを大事にしたいです。
守備面では4-4のローブロックを強化して徹底的にDF裏を取らせない、何としてでも守備ブロック前で相手ボールを刈り取り跳ね返す戦術に割り切って、70分ゲーム+飲水というショートゲーム4セットを集中して乗り切れば、Aブロックを勝ち上がる勝機は出てくると思います。
【奈良学園高校】
県2部リーグの一条2nd戦を観戦しましたが、県2部という強度を差し引いても天理よりは攻撃面では迫力があった印象です。
攻撃面では両ボランチとFW14番が落ちて作る中盤3人が相手ライン間でボール受けて前を向き、右サイドへ展開してコーナー付近へ押し込むアタックは良いなと思いました。
守備面はマンツーマン気味にボールホルダーに対して引き出されてしまい、剝がされるシーンがよく見られたのでそこは注意していきたいです。
天理との初戦は『縦と矛』対決で好ゲームが期待できると思います。
【橿原高校】
県1部リーグを現在3勝3敗で4位とまずまず好スタートを切った橿原高校ですが、上位3チーム(畝傍、奈良クラブユース、奈良育英)との直接対決では力負けした感はありました。
でも、その強度を知った上で今大会は奈良育英にリベンジするチャンスも得たトーナメント組合せとなりました。
観戦した試合が畝傍戦と奈良クラブユース戦だったので、攻撃面では中盤でボール奪ってショートカウンターを狙っていた様に思いますが、2試合とも即時奪回されて綺麗にシュートできるシーンまで持ち込めなかった様に思います。
ただ県1部の強度で3勝している力を持ってすれば1、2回戦は順当に勝ち上がり、準々決勝で奈良育英と対戦する可能性は高いと思います。
1ヶ月前の開幕戦での奈良育英戦を観戦していないのですが、恐らく奈良育英戦もミドルブロックを組んで球際粘ってボール奪い、ショートカウンターを狙う戦術だったんだろうな想像しています。
奈良育英は幅を使った攻撃が少なくボールサイドを縦に急ぐ攻撃スタイルなので、コンパクトにミドルブロックを組めば縦パスを引掛けやすくショートカウンターの機会は多くあるはずで、きっちりこのカウンターチャンスを仕留めればワンチャンありますよ!
課題は奈良育英がミドルブロック越しにロングボールを放り込んで来た時に、背走しての裏対応でどこまでボールウオッチャーにならずシュートコースに身体が張れるか集中力がカギになってくると思います。
準々決勝は延長戦があり前半から飛ばし過ぎるとスタミナ切れして集中力も欠けるので、延長戦を見据えてスタミナ温存するため前半はローブロックで時計の針を回すことを勧めたいです。
奈良育英も橿原を相手にリスクをかけて前半から勝負かけて来ず、ロングボール主体でセーフティに来ると思うので、きっちり跳ね返してスコアレスで前半を折り返し後半~延長戦勝負に持ち込みたいです。
あと最後に一点気になった事があって、3番をSBで使うよりSHで使った方が、得点力も現状よりアップするんじゃないかな…と思うんで、奈良育英戦にぶつけて見るのもありだな…と思っています。
■Best4予想
Aブロックの展望をまとめると準決勝に進出する高校は下記と予想します。
本命:奈良育英高校
対抗:橿原高校
穴 :天理高校
大穴:奈良学園高校
以上、Aブロックの大会展望でした!
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