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【ロリババア小説】変なガキに絡まれる話①

 出落ち感しかないけど、そういう話。

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 キヌちゃんは……上手く言えないが変な子だ。
 有り体に言えば普通の人間の子供ではない。
 私にはうっすらと龍の姿が見える。

 キヌなんだから養蚕の神様じゃないんかい! と突っ込みたくなるが、それを簡単に聞けるのならば、何の世話もない。

 私は大手ゼネコンから派遣されてきた"余所者"だ。
 鍛名崎この寂れた街の再開発を手がけている。
 この街は、近隣の大都市へのベッドタウンとしてのポテンシャルは高くて、駅裏の山手の方にマンションが何本も立っている。

 大都市からしたら隣の県なのだけど、特別快速に乗れば三十分だ。
 逆を言えばその三十分が今まで活かされなかったのは、正面の古い街並みと商店街が邪魔になっているからだ。
 裏山は一応お寺さんの土地なので、問題のマンションはそのお寺さんが一枚噛んでいる。
 ぶっちゃけ宗教法人としてのアレコレを利用しているようだ。
 昔から有名なお寺で、駅表の商店街はそのお寺のお客さんの需要を満たしてきた街ではある。

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