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【着ぐるみ小説】レトロ鉄道館メモリアル⑩(終)

 鉄道車両の擬人化着ぐるみを着ることになった女の子達の話。

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 藤岡さんが"お隠れ"になってから一年、地元JRの博物館も拡張されることになった。
 我々とJRとの関係はなおも良好で、そしてその拡張から、レトロ鉄道館メモリアルとJRの博物館で共通パスを出すという話にも発展している。

 ある意味で兄弟のような施設である。

 尤も、それだからと言って、この博物館の憩いの場所としての機能が失われることにはならない。

 少し前に動画で紹介した、一階の食堂車風レストランも、凄くお洒落なフランス料理が食べられるということもあって、ちょっと特別な日に食べに行くお店として、地元に定着しつつあった。

 上の階のレストランやフードコートも、鉄道にちなんだ料理や、食堂車や駅のホームの有名店の再現料理などが出されていて、旅グルメを目的にした人には好評の施設だ。

 そこに、地元の子供たちや老人が集まって、ずっとずっと賑わいを与えてくれる。
 地元限定の年齢パス――湊川市と隣接三自治体の中学生以下の子供のパスと、六十歳以上の高齢者が対象となるパスの二つだ。
 特に、中学生以下のパスには一人親の子供やいじめなどが原因で学校に通えなくなった子供には無料で発給するぐらいの勢いだ。

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