【まとめ版】水族館マスコット着ぐるみ
人魚のマスコット着ぐるみを着ている男性職員が、エラい女性にあれやこれやサービスしなくちゃならなくなる話。
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俺がこの水族館に入社したのは、勿論飼育員としての採用だった。
大学でキッチリと勉強してきたし、その知識は決してマイナスになる事はなかったと思っている。
水族館側もそれを理解して花形であるイルカの飼育員に新人の僕を抜擢した。
しかし、その年の冬、ある事故が元でイルカが一頭亡くなってしまった。
俺はその事故の責任の一端が俺にあるのではないかと思っているのだ。
あの時、もう少し気をつけていれば。あの時、もう少し慎重になっていれば。
別段水族館側から俺に対する懲戒だの叱責があった訳じゃないし、先輩や上司も「仕方なかったんだ」と言ってくれる。
しかし、生き物の命に責任を持つということの重大さを痛感したし、それ故に飼育の仕事が怖くなった。
明らかに鬱病の症状が出たし、通院もしている。
そんな時に、部署の変更の打診が着た。
PR課だと言う。
着ぐるみを新しく作るから、それを着てくれという話だ。
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