生成AIが使えるとか使えないとかじゃない
使えない部下がいたとしても、自分に人事権がなければソイツを使わなきゃいけない。
まぁ現実は自分が使えない部下だと言う問題は脇に置くとして、使える所を探して使った方が生産性は上がるだろう。
自分の有能さをアピールするために、馬鹿に仕事はさせないみたいな人が居る。
まぁ安全性が重要な現場みたいなのでは、多少そう言うのもあるだろうが、それならばそれで、安全性とか確実性に拘りのない仕事を割り当てるとか色々あるだろう。(勿論、各論全てに答える訳にも行かないし、天下りの老害とか親会社の人質みたく本当にどうしようもないケースはあるにしても)
通常の場面でモンキーレンチを使うモノではないが、荷物を多く出来ない場面での応急処置用の工具として入れると言うことは十分ある。
なんならハンマーの代わりにして使ってもいいだろう。
勿論、モンキーレンチをハンマーとして使うのは、原則で言えば間違っているし決して褒められた行為ではない。
だけれど、筆箱程度の工具しか携行できない場面なら、何にでも使うだろう。決して有用な道具ではないが、その場面ではそれを使うしかない。
AIの使えないところ探しをした所で、それは使わない理由を探しているだけに過ぎない。
AIは驚くほど使えない道具ではあるが、全く使いどころのない道具ではない。
そして、少なくとも使いどころでは今までのあらゆるツールを凌駕する性能を持っている。
イラストだって、イラストレーターに描かせれば最高だろうけれど、納期も費用も掛かる。
プロの仕事を置き換えるには至らないが、絵が描けない人が少しイラストが必要と言う場面では有効だろう。
内部資料のポンチ絵でも良いし、個人作の小説の挿絵に使ってもいいだろう。
翻訳の精度が低いとは言え、英語が苦手な人がざっとした内容を読むのにはいいだろう。
日本語がおかしいところは、翻訳が難しいところだったのだろうと考えられるし、ある程度同義語を理解出来ていれば(完璧とは言えないまでも)そういう部分を頭で修正して読めるだろう。
勿論、法的に意味のある文章とか、自分が小説家で翻訳が必要だと言う時はプロにお願いすべきだが、全ての翻訳をプロにお願いする必要はないだろう。(そして、翻訳の素人にしろ、AIにしろ、能力不足と言う点では違いがないのだから)
結局、使える所を見つけて使っていくしかない。
シンプルにそれだけだ。
AIにプログラムを書かせても、完璧なモノが出来るとは言えないけれど、使い慣れない関数のサンプルを見せてくれたり、大まかな枠組みは作ってくれる。
そして、それが判断出来るのはプログラムの素養があるからだ。
なので、AIを仕事に使うのにある程度の知識が必要なのは間違いない。
逆を言えば、AIの間違いを自分で修正出来る人にとっては、ある程度の工数を下げることが出来るだろう。
もっと言えば、使えないのは使いこなす能力の問題だと言える。
イラスト系の生成AIだって、イラストを描ける人が加筆すれば随分と使える画像になるだろうし、i2iを使う事も出来るだろう。
これはイラストが描けない人に対してのアドバンテージになるだろう。
つまらない仕事こそAIがやるべきだと言う人がいるが、面白くない仕事を使う為の努力をしたのだろうか?
まさか、自動確定申告装置みたいなものを誰かが作って用意しないと、一生使えないって言い続けるだけだろうか? それはあまりにも頭が悪い。
現状万能な道具じゃないのだから(そしてこの先も暫くは万能ではないから)使いどころを探すしかないのだ。
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