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【着ぐるみ小説】レンタルドラゴン①
あるテーマパークには、着ぐるみとデートできるオプションがあり……
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あるテーマパークの取り組みとして、マスコットキャラクターとデートできると言うオプションを作り出したのだ。
ドラゴンキングダム・アドベンチャーランド――地元の人間はみんなドラアドって呼んでいるテーマパークがある。
九十年代に開業した――つまりバブル期に壮大な計画をして、そしてそのまま大ゴケして……と言うよくある話のテーマパークである。
子供の頃に行った記憶があるけれど、そこそこ楽しかった記憶がある。
そして、大学に入ってから東京に行き、そして"東京のそう言うところ"を見て、まぁあれは児戯なのだなと思ってしまう程には失望していたのだ。
そんな私が、なんで地元に帰ってきたかと言えば結婚のためだった。
親は私が地元に戻るものだと思っていて、私は全然その気はないのに相手を決めてしまったのだ。
ただ、それだけならば親の横暴と言うことで、私がキレて暴れたりしたら済んだ話かもしれない。
問題はその相手が幼馴染みで、そいつも大学卒業後に暫く会社勤めをした挙げ句、実家の家業を継ぐために戻ってきたのだった。
アイツは何かと苦労人で、憎めないヤツだった。
そして何だかんだで、家業とか家族のことも大好きな人間で、その為に沢山努力を重ねてきた男である。
ここで私が断ったら、何処の馬の骨とも知らないヤツが、アイツとアイツの家族をどうかしてしまうのか? と思うと、少しばかり気の毒だったのだ。
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