【まとめ版】【R18版】召喚カフェ
女クリーチャーが人間に擬態しながら現代日本で生きていく話。
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魔族軍は一瞬で瓦解した。
勇者一行が奇襲をして、魔王様を倒してしまった。
魔王様は何かと頼るになる魔族だし、全魔族への広域で強力なバフは誰にも真似できなかった。
それを奇襲とパワープレイで勇者は解決したのだ。
それから幹部だのなんだのが次々に討ち滅ぼされた。
私も抗った一人であるが、死闘の末、首を落とされた。
首が落ちると言う感覚は不思議だ。
身体の感覚が一瞬でなくなり、手を動かそう、足を動かそうと言う動作が空虚なものになる。
ゆっくりと世界は回転し、そして泥にこの顔が塗れるのが分かる。
声は出せない。
魔力を以て勇者に言葉を掛けようとするも、頭部に残った魔力は僅かばかりだ。
勇者が背を向け、歩いて行くのを見ていくしかなかった。
世界が暗くなっていく。
あぁ、これがお仕舞なのだと。
そうして意識が遠のく。
ただただ暗い所を歩いている意識がある。
ここはどこだ? 私は何処を歩いているのだろうか?
そして目の前に扉があるのに気付く。
全く暗闇で、何も見えないのに、扉があるのが分かる。
私はそのノブを握り、そして扉を開ける。
「やぁ、やっと来たね」
一人の人間の少女がガラス板を手に持ち、こちらを見てニヤリとしている。
「そのマナ……魔王様ですか?」
彼女から感じるマナの波動は間違いなく魔王様のものだった。
「お、気付いてくれて嬉しいね」
少女をよく見る。小柄で愛らしく、人間を欺くにはちょうどいいのだろう。
「随分と可愛らしい身なりをしてますね」
「※※※※も可愛いと思うけど」
そう言われて、脇に張り付けてある姿見を見て、自分の容姿も人間の子供のようであることを悟った。
しかし全裸だ。
魔王様の座るクッションのようなものは、綿が入っているには形が整っている風で、その前に小さなテーブルがある。
部屋は小さく、木材でも石でもないような素材で作られている。
魔王様はクッションに身を任せて、そして小さなガラス板を撫で続けていた。
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