素体着ぐるみ・特殊メイク
あるドールメーカーの広報用の着ぐるみの話。
○日頃のご愛顧に感謝しまして、今回はセール価格。
※当記事、及び関連する私の著作物を転載した場合、1記事につき500万円を著作者であるFakeZarathustraに支払うと同意したものとします。
※本作品はR18指定の内容です。note運営の判断の如何に関わらず18歳未満の閲覧はご遠慮ください。
※本作品に於ける描写は、現実的な観点での法的な問題、衛生的な問題をフィクションとして描いており、実際にこれを真似る行為に私は推奨も許可も与えません。当然、その事態に対して責任も負いません。
※フィクションと現実の区別の出来ない人は、本作品に影響を受ける立場であっても、本作品の影響を考慮する立場に於いても、一切の閲覧を禁止します。
私はパントマイムを中心に色々やってる芸人だ。
これ一本で食っていけないので、割とどんな芸もやってる。
相方と二人で、コントもモデルも何でもやるので、その顔でそんなに苦労しなくてもと言われるぐらいだ。
そんなこと言うならもっとギャラのいい仕事をくれよと思う他ないのだが。
そんな私達に、とあるドールメーカーが声を掛けてきた。
着ぐるみでパントマイムをやってくれないかという。
私と相方のララは是も非もなかった。
モデルの仕事がいい加減に打ち切られて、収入源の一つが失われたからだ。
私達としては、身体に自信があるけれど、それでも三十過ぎれば世間的にはオバサンだ。受け入れるしかない現実だ。
ドールメーカーなので、さぞかし可愛い着ぐるみを着せられるのかと思いきや、のっぺらぼうでまっさらな身体だという。
曰く、「自分で自分の好きなようにメイクし、衣装を着せて、自分の望みの子を作って欲しい。その為に公式の色をなるべくなくしたい」と言う事らしい。
何はともあれ、身体の採寸だのなんだのをしてお仕事まで待機だ。
その間も勿論、できる仕事はやっていく。
そしていつものように稽古もしている。毎日の積み重ねだ。
何も喋らず、ただ身体の動きだけで全てを表現する。
身体の形のみで衣装も何もないとなれば、パフォーミングアーツとしてはさぞかし実力を問われるだろう。
私達はそれに自信はあるが、しかし、発表の場は多くない。
お金を貰いながら、発表も出来るとなればそんなにいいことはない。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?