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【着ぐるみ小説】レトロ鉄道館メモリアル①

 鉄道車両の擬人化着ぐるみを着ることになった女の子達の話。

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「藤岡さんは大したものだ」
 湊川市の大人達は、事ある毎にそんな話をしている。

 藤岡大治と言う人は、この街の出身者でこの街の中華料理屋の息子だ。
 高校卒業した後、ラーメン屋に弟子入りして、それから何だかんだとあってチェーン店を増やしていった。
 今やラーメンに限らず様々な業態で成功し、藤岡グループと言えば、日本全国どの街にも何らかのお店があるし、セントラルキッチンの工場でコンビニや他のチェーン店のOEM供給まで幅広い商いで有名だ。

 実家の中華料理屋は、周りの人に高評で、こういう味の拘りが、彼の飲食業界での成功の下地になっているのだろう。

 彼は何かと地元を大切にする人だから、敢えて自分のグループのお店を出さずに、地元の個人営のお店を守っている。
 そして、地元自治体に対する寄付は多くて、市がネーミングライツを売りに出せば、ほぼ言い値で買ってくれるようなものだった。

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