【一般】接骨院にかかるときの注意点:新聞記事「 施術の現場より 2 」
接(整)骨院は病院(医院)とは違うため、すべての施術に健康保険が適用されるわけではない。接(整)骨院では外傷(けが)に対して施術費用の健康保険が適用となり、それは骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷(肉離れ)である。当院に来院される患者でも、問診票の記入前に健康保険証を提示される方もいるが、問診票による聞き取り後、徒手検査(手技によるテスト)を経てけがと判断された場合に健康保険の提示をお願いしている。
接(整)骨院において、肩こりや慢性腰痛などを健康保険にて施術を行う(受ける)ことはできないが、それを患者に説明するとお叱りを受けることがある。なぜだと怒られても「厚生労働省と健保組合に聞いてください」としか言えない。接(整)骨院はマッサージを受ける場所ではないということは申し上げておく。
施術費用は健康保険に規定される1~3割負担以外に負担割合が変化することは絶対にない。学生割引やスポーツ外傷割引など、ましてや一部負担金(3割)の無料など存在せず、それは取り扱い規定の中でも「超過または減免してはならない」と明確に記載されている。このようなトラブルを避ける一番の方法は領収書をもらうこと。ここで重要なのは、レシートではなく領収書ということだ。接(整)骨院は領収書の発行が義務付けられており、これは努力目標ではなくルール。領収書には、医院の領収書と同様に何にいくらかかったか、何カ所のけがを施術したのかなど詳細に書かれており、お手元に領収書があればぜひご確認いただきたい。中には領収書は不要という方もいる。捨てるのは患者の自由だが、けがに対する施術の領収書は年末の医療費控除にも利用できるし、学校保健等の提出書類になる場合もあるのでおのおの管理していただきたい。
当院では行っていないが、接(整)骨院の中には骨盤矯正や整体、脱毛やダイエットメニューなどさまざまな施術を自費で行っている。良いか悪いかを論じるつもりはなく、利用者(患者)自身が何を求めているかにより接(整)骨院選びをしなくてはならないのが現状で、骨盤矯正をやっていないところで施術をお願いしても時間の無駄である。ホームページにや電話で確認、問い合わせをした上で通院することが余計な労力をかけずに済むと思うので参考にして頂きたい。補足するなら、骨盤矯正は医療的施術ではなくリラクゼーションであるため、骨盤矯正をやれば腰痛が治るや産後の云々などは医科学的に証明されていない。
後記:いまだに肩こりや慢性痛で健康保険を使えると思っている人が多いのに驚きます。今まで何も言われずに「いいよ」でやってきた業界の悪しき風習がそうさせているのでしょう。患者を混乱させている事実もあるので、業界あげて「ダメ絶対に」ならないといけないなと痛感します。レシートも結局同じ構造ですよね。領収書を発行しないのは、そこに見られたくない何かがあると思って頂いてもいいと思います。見られたくないもの、それは。領収書は義務なので、必ず貰ってください。不要であれば自らの意思で捨てまのしょう。12/13(日)の記事でした。コメントやいいね(スキ)もらえるとやる気でますのでよろしくお願いいたします。
【今後の予定】
12/21(月) 鍼灸師と現況
12/28(月)あん摩マッサージ指圧師とは
〇令和3年1月以降の内容(予定)
・外傷の応急処置はRICEからPOLICEへ
・痛いときは冷やすのか温めるのか
・理学療法士とは
・オスグッド・シュラッター病(膝の痛み)
・接骨院でサインする青用紙の正体
・医療機関および施術所での不正請求について
・通院の強制はパワハラなのか
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