cover~風の音学の世界~
昨年no+eを書き始めてすぐに、藤井風の音楽について、自身の想いを込めてまとめた、渾身の作品がこれ。
私がno+eを始めるきっかけとして、藤井風の音楽にしかない学びというものを、この世に私らしく伝えるという目的があった。
駄菓子歌詞、私は音楽家でもなんでもなく、ただの藤井風を推しているファンの一人。どこまで、この胸の中に拡がる世界を、自分の言葉で忠実に伝えられるだろうか。今もずっとそれを考え続けている。
例えば、それは、ある晴れた日の昼下がり。
目を閉じると、風が優しく吹いている。
藤井風の音楽が吹かせる風は、私の両の耳から、音符にカタチを変えて入ってくる。その音符たちが眉間(第6チャクラ)の辺りで集まって、静かにゆっくりとハートに降りてくる。
その瞬間、心が優しく揺らぎはじめる。ℱ分の1のゆらぎよりも、ほんの少し強く、心の根底にあるゼロの部分を細かく揺らしながら、それが私の脳に反響し、共振して揺らめき、私の体と心をしっとりと潤す。
藤井風の音は「純正律」であり、そこに不協和音は起こらない。
だから、ただすっと心に浸透して、ずっと心地いいのだ。
彼の音楽の原点
彼の音楽を語るうえで、外せないのが、彼が12歳の頃からYouTubeに動画を残しているということ。自分のピアノ演奏、弾き語り、そしてコーラス・振付・編集に至るまで、全部彼自身で創作されている。
ありとあらゆるジャンルに精通し、特に、お父様やお兄様・お姉様の好きな洋楽や日本の歌謡曲の影響を過分に受けているため、その幅広い音楽の知識には目を見張るものがある。
マイケルジャクソンに憧れを抱いたのは、お姉さまの影響だそうで、彼女が聞いていたウォークマンから流れてきたのは、マイケルの「Rock with you」。
それを聴いたとたん、彼に衝撃が走り、マイケルの曲のクールさやかっこよさに魅了されるようになったそうだ。
カバーアルバムの完成度の高さ
彼のファーストアルバム「HELP EVER HURT NEVER」そして、セカンドアルバム「LOVE ALL SERVE ALL」にボーナストラックとしてカバーアルバムが付いている。アルバムの名前を「HELP EVER HURT COVER 」・「LOVE ALL COVER ALL」と題し、彼のこれまでの人生で出逢った、「大好きすぎる」曲たちを集めた、珠玉の作品である。
このカバーアルバムの完成度が桁外れに凄い。
ここでは、その中でも選りすぐりの風のこだわりの楽曲をご紹介しよう。
Weak(SWV)
この曲はアメリカ・ニューヨークの女性R&Bグループ「SWV」(Sisters with Voices)の1992年の曲。シェリル・ギャンブル(Cheryl Gamble、ココ)、タマラ・ジョンソン(Tamara Johnson、タージ)、リアン・ライオンズ(Leanne Lyons、リリー)の3人によって結成された。
この「Weak」は彼女たちのサードシングルで、R&Bとホット100の両チャートで1位を獲得したナンバー。
2022年の風が出演した、スペースシャワーTVのスペシャル番組で、風自身が「死ぬほど好きな曲」としてこの曲の事を語っている。
この中で、彼がこの曲のコード進行について、興味深い話をしていた。風さんの好きなコード進行として、とても珍しい特別なコードのサーティーンス(13th)の部分を弾き語りし、何度も何度もその部分を歌いながら解説してくれた。風さんでも、注意して弾かないと間違えてしまうほど、特殊なコードなんだそうだ。
私は楽器が弾けないが、コード進行や転調については、絶対音感だし~、そして鼻が利くし~、音の変化については敏感なのであ~る。
とにかく、風さんがピアノを弾く時には、あの長い綺麗な指で、同時にありえないほど難しい和音を奏でるから、音の重厚感はとてつもなく半端ない拡がりとなるのである。
きたかみさんの弾き語りチャンネルで紹介された、この楽譜を追いながら、この曲を聴いていただければ、一目瞭然!
途中(13)と書かれているところが、特別なコードのサーティーンス(13th)。これを、風さんなりに探求し、いろんな弾き方を模索されて、ここに辿り着かれたようだ。
風さんがデビュー前にYouTubeに上げた「Weak」はこちら。
そして、探求された後に、カバーアルバムに収録された「Weak」はこちら。聴き比べてみて欲しい。風さんの音楽は日々、進化を遂げている。
彼はそれでも、「届きそうで届かない」もどかしさにも似た、一生、『片想いみたいな曲』。死ぬほど好きなこの曲への想いをそう語った。
2カ月ほど前に、風さんはNHKで放送された「tiny desk concerts JAPAN」に出演して、すでに話題になった。
日本人アーティストで708万回越えの再生回数は間違いなく世界クラスだ。
ついこの間、本家SWVもこのtiny desk concertsに出演されたので、こちらの本家「Weak」もぜひぜひ、お聴きになっていただきたい。
デビューから30年余りたった今でも、そのグルーブ感はとにかく神レベル。風さんが魅了されるのも無理はない。技ありの歌唱力で、言葉にするのはもったいないくらいなので、是非、この凄さを肌で、耳で、目で体感しておくれな。(湯ばーばもそう言っているんで…w)
私も、一人、車の中で風さんに成りすまし、大きな声で歌い続けていくことになるだろう。
I can't explain why your love, it makes me weak.
そう、弱くたっていい。あなたの愛がそうさせるから・・・
流れに身を任せよう。
ᵃʳⁱᵍᵃᵗᵒ~(˘͈ᵕ ˘͈♡)ஐ:*ナウシカ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?