速報、健康経営優良法人2022の認定要件(案)
2021年3月11日に経済産業省が開催した第2回健康投資ワーキンググループにて、健康経営優良法人2022の認定要件(案)が議論されましたので内容を速報します。なお、最終的な認定要件は7月頃の健康投資WGで決定されるため若干の変更があり得る点にご注意ください。
また、同WGで議論された「健康経営度の偏差値開示」に関する詳細はこちらのnoteで解説しています。
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健康投資ワーキンググループとは
健康投資ワーキンググループは健康投資の促進等について専門的な検討を行うために経済産業省によって2020年に設置された組織です。健康投資の促進に向けて調査制度(健康経営度調査)や表彰制度(健康経営銘柄/健康経営優良法人)、普及促進施策(健康経営アドバイザー制度)など各種健康経営施策の進め方について議論が行われています。
2021年3月11日に開催された第2回WGの以下資料に健康経営優良法人2022の認定要件案が記載されています。
資料3 事務局説明資料①(各施策の進捗状況)18ページ
参考資料4 健康経営優良法人2022認定要件(案)
主な改定内容
認定要件の主な改定内容は以下4点です。WGの議事録がまだ公開されていないため、各項目についての補足はWG資料を参考にした弊社の見解です。
<大規模法人部門、中小規模法人部門共通>
① 新型コロナの影響を踏まえた取組の評価のあり方の見直し
認定要件への具体的反映方法は現時点では分かりませんが、WG資料では「新型コロナのような社会的に影響の大きい健康課題が発生した場合でも、BCP等に基づき、多様な働き方の推進等による柔軟に対応できるような体制を整えていることが重要」とされています。BCPの有無よりも、有事の際にPDCAサイクル回しながら体制見直しができるかに重きが置かれており、「BCP等による施策の実行を検証して必要な見直しができたか」等が評価ポイント案として挙がっています。
② 「喫煙対策に関する取組」の選択必須要件化
喫煙対策の認定要件への追加は優良法人2021の際から言及されており既定路線です。喫煙対策はSDGsの目標達成にも資する取組であり企業様でも着手されているケースが多いと思います。
<大規模法人部門限定>
③ 後期高齢者支援金の加算制度との関係の見直し
本見直しは主に総合健保に所属している企業が関係するものです。第2回WGの資料には詳細資料ありませんでしたが、優良法人2021の認定要件を決める際にも同内容の議論が行われていました。概要としては、厚生労働省の施策として健康保険組合のインセンティブ措置があり、健康保険組合による現役世代への予防・健康づくり等の取組状況が良好であれば、後期高齢者支援金が減算(インセンティブ)されるという制度があります。そして、この制度の加算対象(=現役世代への取組が不良)となっている健康保険組合は優良法人に申請できないことになっています。単一健保の場合は企業と健保が一体となって健康経営に取り組むケースが大半ですが、総合健保の場合は企業サイドが健康経営に熱心でも健保サイドがついてこれないことがあります。その際、総合健保が加算対象となってしまっているといくら企業が健康経営に取り組んでいても優良法人に申請できないという状況になっています。この状況を改善するために一定の条件を付けて救済するための議論が行われています。
<中小規模法人部門限定>
④ 「健康経営の評価・改善に関する取組」の必須化
本項目の必須化は優良法人2021の際から言及されており既定路線です。
⑤ 「健康課題の把握」「従業員の心と身体の健康づくりに向けた具体的対策」項目の実施項目数増加
「健康課題の把握」は1項目→2項目、「従業員の心と身体の健康づくりに向けた具体的対策」は3項目→4項目となっています。
大規模法人部門の認定要件(案)
中小規模法人部門の認定要件(案)
おわりに
本noteでは健康経営優良法人2022の認定要件(案)をまとめました。健康経営担当者の方はそろそろ今年度の健康経営施策の検討に着手、もしくは今年度から導入した新規施策の運営に忙しい時期だと思いますが、優良法人認定を目指している企業の方は一度、自社の取組が認定要件に当てはまるかをご確認いただければと思います。
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