【通信将棋自戦記】VS なめなめさん

対局者相手の印象など

桂木はっぱチャンネルのリスナーさんという印象が強いです。
将棋の配信でよくお見かけするのでおそらく将棋がお好きな方。
個人的な絡みはあまりないのですが、その界隈の方々とは仲が良さそう(?)

Lishogiアリーナや友対などでたまーに対局をしている印象で、結構お強い方という印象があります。
ちなみに、私との通信将棋は2局目で、1局目は私のうっかりで簡単に負けてしまったので、もう少し健闘していきたいところ!
本局はどうなったのか!?

なお棋譜は下記にて閲覧できます。
https://lishogi.org/QDDp89La/gote

最序盤 ~右玉 VS 中飛車の出だし~

初手から ▲2六歩 △3四歩 ▲2五歩 △3三角 ▲5八金 △5四歩 ▲4六歩 と進み第1図

第1図 対右玉になりそうな予感

なめなめさんと以前通信将棋した際も右玉風味の駒組みをされていたいたので、今回も序盤は右玉風味の戦いになりそうな気はしていましたが、そうなりました。▲58金が早いのでこいなぎ流右玉になるのかなという序盤です。序盤はお互いに予定調和の駒組みが進みそう。

序盤1 ~着々と駒組み~

第1図以下 △4二銀 ▲3八銀 △5二飛 ▲3六歩 △5五歩 ▲4七金 と進み第2図

第2図 対こいなぎ流右玉の戦いに

第2図でこいなぎ流右玉に決まりました。右玉対中飛車は、持久戦になると中飛車が不利になりやすいので、大体は中飛車側が右玉崩しの形を早めに作って、右玉側がそれに反撃するという構図になりやすいです。(他の振り飛車もそうらしい?)
対なめなめさんの通信将棋の頃は、黒羽先生から教わった右玉崩しを間違えて覚えていたので我流になっています。

序盤2 ~お互いに駒組み完了~

第2図以下 △6二玉 ▲6八銀 △7二玉 ▲3七桂 △5三銀 ▲2九飛 △5四銀 ▲6六歩 △3二金 ▲6七銀 △5一飛 ▲5八金 △1四歩 ▲7六歩 △4四歩 ▲7七桂 △6二金 と進み第3図

第3図 お互いに着々と

第2図から一気に進めてしまいましたが、右玉系対中飛車はこんな感じの局面まで行きがちです。先手のなめなめさんが玉の位置を保留しているのが特徴的で、場合によっては▲68玉とする指し方(第3-A図)も想定に入れていそうです。

第3-A図 右玉と見せかけて左にいくパターン
中飛車は4筋突破一点狙いなので、玉が6筋に逃げているパターンは地味に厄介

中盤1 ~ついに開戦~

第3図以下 ▲9六歩 △4一飛 ▲9七角 △9四歩(第4-A図) ▲4八玉 △2二角(第4-B図) ▲8六角 △3三桂 ▲6五歩 △1三角 ▲1六歩 △4五歩 と進み第4図

第4図 THE 右玉 VS 中飛車

途中▲97角に△94歩と時間差で端を突き返した手(下図の第4-A図)は迷ったところで、一般的な右玉対策では玉側の端歩は手抜いて左辺の攻めに手を使うことが一般的なので、緩手と見なされることが多いです。
本譜では、先手玉が居玉で飛車の横利きがまだ通っていないため、第4-A図の次に後手が△95歩と攻めると角と香の田楽刺しが決まります(第4-a図)
そのため知っている形に持ち込むためにも敢えて端を突いてみました。

第4-A図(左) 普通は中飛車側は端歩は突かない
第4-a図(右) 先手が居玉のままだと田楽刺しが決まる

なお本譜はその順になりませんでしたが、第4-B図の局面は先手が▲24歩と行けそうにも見えますが、第4-b図の様に飛車金両取りの筋があったりして、右玉側から行くのはややリスクがあります。

第4-B図(左) ん?▲24歩と行けそうだが・・・?
第4-b図(右) あばばばばばばばばばば!!!!!

さて、この後どんな戦いになるのか!?

中盤2 ~右玉が振り飛車の攻め駒を攻める捻り合い~

第4図以下 ▲同 歩 △同 桂 ▲4六歩打 △3七桂成 ▲同 銀 △3五歩 ▲同 歩 △同 角 ▲6六桂打 と進み第4図

第4図 いよいよ開戦!

△45歩と後手の私から動いていきました。先手も右玉を使うならこの仕掛けは来るだろうと予想していたのではないかと思います。
部分的には先手の守りの桂と後手の攻めの桂の交換が起きるので後手に分がありそうですが、右玉側の金銀も手順に盛り上がれるのでまだまだ。
その後に私は3筋の歩を交換しにいきまして、最後持ち駒の桂でこちらの攻め駒を攻める▲66桂打がいかにも右玉党の一手という感じです。

第4図以下 △4三銀 ▲3六銀 △1三角 ▲1五歩 △同 歩 ▲同 香 △2二角 ▲2四歩 △同 歩 ▲1二歩打 と進み第5図

第5図 右玉側が振り飛車の攻め駒を攻める捻り合い

第4図から右玉側が振り飛車の攻め駒を攻める展開となりました。
△43銀と引くのは仕方ないところ。その後角を苛められる展開となりましたが、△13角及び22角(下図 第5-A図)と角を逃げたところはそれぞれ△53角及び△31角と相手の角との交換を迫る手の方が良かったかもしれません。
右玉VS振り飛車ではだいたい右玉の角の方が働きが良いので、振り飛車は角のポジションを気をつけないとすぐに窓際ニート角を生み出してしまいます

第5-A図 右玉VS振り飛車では、だいたい右玉の角の方が働きが良い(涙)

第5図以下 △1四歩打 ▲同 香 △1三歩打 ▲1一歩成 △1四歩 ▲1二と △3三角 ▲4五銀 △8四香打 ▲8五香打 △同 香 ▲同 桂 △8四香打 と進み第6図

第6図 こちらも相手の攻め駒を攻める

お互いに攻め駒を攻める展開が続き第6図でこちらも反撃。
とはいえお互いに相手の玉付近は硬いのでこちらも相手の働きの強い角を攻めました。8筋に成香ができればかなり寄せに役立ちますが、左辺の開拓を許してしまう可能性があるので難しそう。
本当は左辺の飛車・角を先に働かしたかった(右辺は後からでもナントカなりそうだったため)のですが、緩手しか思い浮かばず駒得を図る右辺攻めにしました。

中盤3 ~難解な中盤戦~

第6図以下 ▲3四歩打 △5一角 ▲5四香打 △5二桂打 ▲5三角成 と進み第7図

第7図 まさかの馬から!?

第6図からまたもや角をいじめられて△51角と引かされてから▲54香が中々の痛打で、こちらの守備陣を攻められながら飛車と角も苛められるという嫌な展開に・・・
しかし第7図の▲53角成は意表を突かれました。替えて▲53香成だと△85香(下図 第7-A図)が気になると見られたのかもしれません。

第7-A図 先手は角を逃げると△87香成が結構痛いかも

第7図以下 △同 金 ▲同 香成 △2五歩 ▲同 飛 △1五角 ▲3七金打 △1六角打 と進み第8図

第8図 貰った角で急所に2枚角

第8図は、駒割は角金交換ですがと金と成香を作られており攻め切らないと、左辺を開拓されて攻めが頓挫してしまう局面です。形勢は厳密には互角くらいと考えていました。こちらが攻め間違えれば負け。相手が逃げ間違えれば勝ちと見ていました。

第8図以下 ▲2九飛 △3六歩打 ▲同 金 △4四桂 ▲2六金 △3六歩打 と進み第9図

第9図 この辺までは第7図付近からの読み筋通りの進行(というかほぼ一直線か)

終盤1 ~意表の早逃げ~

第9図以下 ▲同 銀 △同 桂 ▲同 金 △2七銀打 ▲1五金 △同 歩 ▲5九玉 と進み第10図

第10図 意表の早逃げ

第9図からニ枚角による左辺の攻防を制し、玉飛接近を咎めることに成功(?)しました。第10図の局面は、左辺で飛車か金が取れて、かつ△85香~△87香成が厳しく後手玉がすぐに寄らないため、後手若干有利と見ていましたが実際はほぼ互角(水匠5によると-100)でした。
△59玉の早逃げは、それに一手掛けるのでは苦しいのでは?と思っていましたが水匠によると次善手(読ませれば最善になるかも)とのことでさすがの一手と思いました

第10図以下 △8五香 ▲7五桂打 △3八金打 と進み第11図

第11図 感触は悪いけど丁寧に読んだ結果の金打だから仕方ない

第11図は私が△38金と打った局面。誰もが候補に入れるけど本当に指すか迷いそうな金打ちですが、飛車を取るのが早いと読んだ結果なのでやむ無し。
結果的にはコレが終盤の敗着でした(この後伏線回収されます)
最善は下図 第11-A図のように先にこのラインに馬を持ってくるのが攻防手で後手勝勢だったようです(ソレハワカラン)

第11-A図 △36銀成~△38角成とこのラインに馬を据えるのが最善で後手勝勢のよう

終盤2 ~勝負ありの一手~

第11図以下 ▲6四歩 △2九金 ▲6五角打 と進み第12図

第12図 見えていなかった厳しい角打ち

第10図当たりでは、こちら玉が安全のためゆっくりとした攻めで勝てるという判断でしたが、この角打ちが見えておらず形勢に自信がなくなりました。

第12図以下 △8九飛打 ▲6八玉 △8八飛成 ▲7八銀 △9三桂 と進み第13図

第13図 祈りの桂跳ね(△81玉で耐えれないか?)

第12図以下、こちらは飛車を打ち下ろしてから成香を作るという寄せの選択肢しか残ってないため一直線に進み第13図。一手猶予が開けば△87香成が実現するが・・・?

第13図以下 ▲6三歩成 △8一玉 ▲2九角 △8七香成 ▲8二歩打 と進み投了図

投了図

▲29角と金を回収されて受けなしに。下駄を預けるしかないので△87香成としますが、ちょうど8筋に歩が利くようになるため最後▲82歩の詰み筋も発生し投了。
最終盤は私が思っていた程接戦ではなかった様子でした。(△93桂じゃ全然耐えてなかった)

一局の総評

強敵なめなめさんの右玉相手に中盤の捻り合いを互角でできたのは私なりによく健闘したと思いました。
ただこういう将棋をネット将棋の10切れや秒読み30秒、60秒で指せるかというと厳しく、対右玉への対策(振り飛車の方針が分かり易いやつ)は必須だなと再認識しました。
今は黒羽流を実践勉強中です。

結論

玉の早逃げして勝つのカッコイイと思っています。


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