ロマンスポルノ’24 ~解放区~ 因島SP DELAY VIEWING
11月10日、この日をどれだけ待ち侘びていたことか。
11月8.9.10日の3日間で上映された因島ロマンスポルノのディレイビューイング。
私は都合により、10日のみ観に行けた。
去る9月1日に開催された因島ロマンスポルノ。
喉から手が出るほど欲しかった夢のチケット。
私は抽選に参加することすら叶わなかったけれど、ディレイビューイングが決まったときは嬉しかった。
空気感だけでもいい、僅かでも体験したかった。
因島encoreは聴かないでおいた。ライブ感を残しておきたくて。
土日のディレイビューイング、上映時間は14時からだったね。
因島公演の開演時間と同じで、たまたまかもしれないけれど嬉しかった。
冒頭はドキュメンタリー。
台風による影響で因島でのライブを開催出来るかどうか…
開催できるとしたら…?
準備は?人は?
どんな形でも生で伝えることを望んだ昭仁さん
ステージはなくてもいいと強調した晴一さん
言葉は違えど、お二人の想いの強さに心打たれた。
緊迫した状況がスクリーンを通して伝わる。3時間弱の上映のなかで、一番緊張した瞬間だった。
こういったプロの現場というか、裏側はなかなか見ることができないし、ライブに参加する側の人間として経緯を知ることはとても学びがあった。
開催中止になった8月31日、
無事に開催された9月1日。
この一日には大きな隔たりがあるし、消化しきれないことも当然あると思う。
開催されなかった無念さは、ポルノグラフィティのお二人と、31日のチケットを持っていた人が一番わかっている。
ステージ上で昭仁さんは、「悔しい。でもこの悔しさをステージには持ち込みたくない。力に変えたい」と言った。
その目はまっすぐと観客席を見据えていた。
大盛り上がりのなか始まった因島ロマンスポルノ。
中でも印象的だったシーンを備忘録として残していきたいと思う。
ライブはおいでよサンタモニカでスタートした。ここは横浜と同じ。祭りが始まったようなワクワクする気持ち、初っ端から観客参加型の曲は最高だった。
welcomeの後って“いーんのしまー”じゃなくて“いんのしまー”だったんだね。
晴一さんも言っていたけれど、「因島へようこそ、よく来てくれたね」の気持ちがこもった、おいでよサンタモニカだった。
セトリに入れた晴一さんの心配りを感じられるシーンだった。
ノリに乗ったスタートから次に流れたのは愛が呼ぶほうへ
しまなみのリベンジで、因島の高校生たちと歌った歌。
因島ロマンスポルノの始まりの曲として、これ以上ふさわしいものはないと感じた。
数曲披露するだけでも汗が止まらなくなるほどの暑さ。
酷暑とも言える環境のなか披露されたOLD VILLAGERと前夜の迫力たるや。
そんなに声出ますか。まだ出ますか。どこまで出るんですか?と思わずにはいられないほどの歌声。
OLD VILLAGERでのラストの「Move on」が大大大好きなんだけれど、この時のMove on、昭仁さん一人の歌声に感じなかった。ハモってる人いる?と錯覚するほどの厚みのある声。
前夜では昭仁さんはハーモニカも演奏しているから尚更。普通だったら肺があと2つないと無理。超人的なパフォーマンスには圧倒されずにはいられなかった。
この辺りから思ってしまった。
岡野昭仁さん、中に3人くらいの人間入ってませんか?
それくらい、とにかく信じがたい光景だった。
当時もうすぐ50歳を迎えようとする人が、いくらプロだからといって、あの環境下であのパフォーマンスできるものなのだろうか…
普段から体づくりをしているのはわかります。でも、それでも、信じられない。
人間の限界とは…それとも気力なのだろうか…ポルノグラフィティの岡野昭仁としての使命感…?
デビュー時から応援していても、ポルノグラフィティの底力には毎回驚かされる。
これだからポルノファンはやめられない。
螺旋では、晴一さんのギターソロ。
浜スタでは陽が落ちた後だったから、昼日中の螺旋も聴いてみたかった。
夜に聴くのと、昼に聴くのと、こんなに印象が違うとは。
浜スタで聴いたときは儚げなイメージ。けれど因島の螺旋にはすごくホッとして…心を落ち着かせてくれるような…。
3分弱の螺旋。あの炎天下のなか弾き続けた晴一さん。しかもかっこいいだなんて。
素人目線で申し訳ないけれど、指は火傷しないのかなとずっと考えてしまった。
そしてJazz up
私の周りでは立って観てる人はいなかったけれど手拍子や手の振りはやってる人が多かったから、Jazz upではもうね、これね、我慢できなかったね。
四肢全てを駆使して椅子揺らすほど盛り上がった。おかげで尾てい骨が激痛。しばらく痛かった。でもいいの。Jazz upでジッとしてるのがまず無理だからね。
因島でのJazz upはエモいよな〜(エモいって言葉を使ってみたくて、今ここで使いました)
新曲のヴィヴァーチェでは、因島のお客さんが自然とノッていて、すぐに良い雰囲気になっていたのが印象的だった。初聴きのはずなのに!
あの暑さのなか楽しめていた(無意識の中で繰り広げられていたにしても)ガッツに尊敬した。
そしてやっぱり大好きな曲だと再認識。帰宅中にエンドレスリピートした。
解放区は筆舌に尽くしがたい。
ライブがほとんどラストに近いなか、普通あの歌声出ますか?
常々感じていることだけれど解放区のサビ、急に覚醒するかのような曲調が本当に難しい。
すみません、「太陽の名を口にするな」という歌詞があるのに覚醒という言葉のチョイスどうかと思いますが。
晴一さんのギター、特にラストにかけてが圧巻だった。
あの場面で、あれほどのパフォーマンスができるポルノグラフィティの姿に見入ってしまった。
はっさくんのテーマでは因島高校の皆さんがゲストで登場した。
昭仁さんが一人一人名前を呼んでいたけれどカンペとかあったのかな。
人の名前を覚えるのが得意な昭仁さんだから、覚えた可能性もあると推察。
因島高校の皆さんと昭仁さんが歌った はっさくんのテーマは、元気が出る故郷の歌。
ぜひ彼らの歌声で音源化を…出来れば昭仁さんの歌声でもお願いしたい。
ハイタッチ待ちの晴一さん→エアーハイタッチの晴一さんの流れで思わず笑ってしまった。
因島でのライブが終わり、ステージから戻ってきた後に屈みながら過呼吸を訴える昭仁さんの姿には少しハラハラしたけれど、すぐに起き上がり「大丈夫」と答えていた。
こういう姿が本当に、イメージ通りの昭仁さんで…。
確かSWITCHでも同じようなシーンがあって(この時は高熱)。言葉には出しても、顔には出さないよね。
その後に因島高校の皆さんからラッピングされた色紙を渡されるシーンでは
「いま開けてもいい?」「ありがとう」という昭仁さんの言葉…すごくあたたかくて、思わず泣いてしまった。
その奥で虚無の顔をしている晴一さんを見てすぐ涙引っ込んだけれど。笑
晴一さんもずいぶんお疲れだったよね。
実際に行かれた方のレポや晴一さんのラジオ、昭仁さんのnoteからも、かなり危険だった様子は伝わっていたけれど、全体的に本当にしんどそうなところは極力カットされているのではないかと感じた。実際現地で観ていないから分からないけれど。
でもそれで良かった。あまりそういうシーンを強調するのは、ポルノグラフィティのお二人もファンも、お互い望まないと思うから。
ディレイビューイングは、行けなかった私のようなファンにも、ちゃんと寄り添ってくれる内容だった。私は満足。欲を言えばMCも全て聞きたかったけれど、あくまで欲だから。曲優先で良かった。
最初で最後であろう因島ライブ。
出会って33年
ポルノグラフィティを結成して30年
メジャーデビューをして25周年
サポートミュージシャンやスタッフに対してはもちろんだけれど、何よりポルノグラフィティのお互いへの信頼感を強く感じた。
今回ディレイビューイングは一日しか観られなかったから、細部までは気付けなかったなぁ。
ぜひ円盤化を…何卒…!!
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