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コロナ五類化1年。次のパンデミックに備える。

 新型コロナ下においては患者さんも医者も誰もが感染を恐れました。当時、かかりつけの患者さんですら診療を受け付けてもらえず、発熱外来に殺到されたことは記憶に新しいと思います。

 感染対策を再考し次の感染拡大に備える。でも発熱外来は廃止され、次のパンデミックに備え、あらかじめ新規の感染患者に対応をする旨の誓約書のような契約が、医院と自治体との間で締結されています。しかしひとたび新興感染症が襲来した時に、本当に広く対応がされるのでしょうか。

 現状、COVID-19が五類となったこともあり感染対策緩和が図られ、通常通り診療所での対応が求められています。次の感染拡大でもまた、医療者の安全や救急需要増加に対し、病院や救急外来が矢面になるのでしょうか。

 新たな感染症が到来した時、皆さんはいかに行動すべきなのか。その一つの答えが、セルフメディケーション+オンライン診療である。そのように私たちは考えています。


〜参考資料〜

演題名 ※

ER外オンライントリアージによるERの効率的運用。

抄録本文 ※

【背景】感染拡大期に電話初診(2年4月10日)の特例を受け、元救急医1名が電話トリアージを行った成果を振り返った。【対象】COVID-19疑い5286例(3年2月1日〜5年5月7日)。【方法】1) 発症後12時間以上、同居者陽性、自主検査陽性のいずれかに該当する患者を365日20時まで応需した。2) 電話通話にてトリアージを行った。3) 患者は保険証写真とweb問診票をスマートフォンで送信した。4) 検査場を遠隔操作で開閉し個室化した。5)スワブで唾液を自己採取し検体を投函するまでの手順(セルフPCR)を事前に送信し院内掲示した。6) 患者情報のクラウド保存、電話指導、処方箋のリモートファックスは在宅職員が担当した。7) TMA核酸増幅法、RT-PCR法を採用し検査会社に委託した。8) 結果報告と経過観察もオンラインで行った。【結果】1) 月間出検数は平均195件(最多967件)。2) 月平均陽性率63.67%(最高78.90%)。3)陽性4、陰性2例は紹介入院し他は宿泊所か自宅で治癒した。【考察】セルフPCRは構造上の制限と受検者数の限界をなくした。唾液のスワブ採取は幼少児と要介護者の受検を促進できた。職員の二次感染は皆無で、本業の訪問診療に特別支障を生じなかった。複数回の通信、情報収集でアンダートリアージを減らせた。【結語】ER外オンライントリアージによりER本来の効率的運用が可能になる。

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