K2 479話『海の高校生活』死を呼ぶ緑色…?/ノウゼンカズラと富永先生
K2 479話『海の高校生活』
久しぶりのT村パートだーー!!!!
無事泉平高校に入学した海ちゃん。秋葉さんとの同居生活も学業も順調な様子。
そんな海ちゃんはひょんなことから絵を描くのが趣味の同級生皆本あずきさんと友達になる。またたく間にお泊まりで遊ぶほど仲良くなった海ちゃんとあずきさん。
秋葉さん手ずからの夕食を楽しんだお泊り会で、あずきさんに絵を教えた祖母が描いたという絵を見せてもらう海ちゃん。鮮やかな緑色が印象的な玄人はだしの腕前に歓声をあげる。しかし、祖母とそのアトリエを写した写真を見せられたとき、海ちゃんは「あること」に気づき、K先生に相談するのだった。
執事な秋葉さん
エプロンをしめて海ちゃんの朝ごはんを支度し、寝癖を気にかける秋葉さんはまるで海ちゃんの執事のよう。秋葉さんが生き生きしていてとても嬉しい。目玉焼きに野菜を添えた朝食も、BBQ風グリルとチリビーンズにたっぷりサラダの夕食も充分な献立に見えるが、龍太郎に「秋葉さん料理大丈夫?」と心配されるあたりT村で要求される調理水準高すぎる。
一人暮らしのおじさんのところに15歳の女の子が下宿するなんてしかも友達が泊まりにくるなんて、他の漫画だったら危険極まりないが『K2』は『K2』なので大丈夫。K先生のお膝元で不埒なことは起こらないのだ。
当初はおどろおどろしささえ漂う隠れ里として出てきたT村がいまや「この村にフォーカス当たってるときは制作著作がeテレ」みたいなほのぼの異界になっているのが感慨深い。
「秋葉」のとなりにきちんと「神津」の表札も出されて、未成年ながら一個の人間として尊重されているのが素敵ですね。
スラックス姿の海ちゃんすてき
泉平高校は女子もスラックスを選べるようになったみたい。図書室のシーンでは、海ちゃん以外にもスラックス姿の生徒が描かれている。
それにしても海ちゃんは背が高い。170センチ代半ばはゆうにありそう。
泉平高校に向かうえぐい坂道も健在で嬉しい。
スニーカーを見るに、海ちゃんはミズノ派で龍太郎はアディダス派なんですね。
あずきさんを見送るシーンではTシャツを腕まくりしていて、一也くんと同じファッションになっていた海ちゃん。そこだけはちょっと心配だ…
皆本あずきさんが可愛い
眼鏡をかけて芸術方面に才覚のある同級生…高校時代の宮坂さんを思い出させるあずきさん。アトラス人体解剖図を見て、はじめこそ慄いてもすぐに細密画の「描かれ方」に興味が行くあたり自分なりの世界の捉え方が構築されている聡明さもどこか似ていて、そのうち海ちゃんに「あずきさんは医者になるといいよ!」と言われかねない。
死を呼ぶ緑色?
海ちゃんはあずきさんの祖母の写真に何を見つけたのだろうか? 図書館のシーンで『POISON & MEDICINE』と毒にまつわる洋書を読んでいたこともあり、なんらか毒物にまつわるものっぽい…
祖母の絵の「色使い」や「緑色が印象的」なことが強調されていることを考えると、ヒ素由来の緑色顔料のことだろうか?
↑こういうの。
高発色の緑色で一時は珍重されたが、毒性が強く死亡事故が頻発したという…ヴィクトリア朝期の死を呼ぶ緑色のドレスとか有名ですね。
意味深な一人先生
海ちゃんの登校風景を「………」と見守っていたり、海ちゃんが友人を連れてくると聞いて意味深な画角で沈黙していたり、なんだか思うところがありそうな一人先生。
一人先生はいつでも思うところがありそうな顔をしてらっしゃるので、単に「海に友達ができた…安心……うれしい……」と喜んでいるだけかもしれないが。
海ちゃんは図書館で医学書を借りて独学していたし、秋葉家に下宿しているのでもちろんシャドーオペの訓練などもしていない。一郎先生の弟子的存在ではあっても、今はまだ一人先生との間には師弟関係がない状態なんですよね。
彼女の志望を鑑みて、海ちゃんをどう扱っていくのか今後なにかエピソードが入ってくるのかもしれない。
海ちゃんの一人先生の呼び方が「K先生」だと判明した。「一人先生」と呼んでほしかった気持ちは…正直、ちょっと、ある!!! でもみんなのK先生ですしね、仕方がないね。
ノウゼンカズラと富永先生
ノウゼンカズラと富永先生のファンアートを描きました。かっこよくかけたのでみてください。
富永先生にはヒマワリと同じくらいノウゼンカズラも似合うと思う。
ノウゼンカズラは夏の日の陰影の濃さが映える気がして、大好きな夏の花です。