人生の振り返り 後悔は無い恋。
彼と2人で食事に行くことにはなったが、
お互いのスケジュールが合わず、少し後に
会う日を決めた。
それまでは、メールや電話をしていたが、
平凡な毎日が、彩りある毎日に変わった。
でも病気のことを言わなきゃと思いながらも
電話で言うと相手の反応も分からないし、
会った時に伝えようと思った。
まだ付き合う前に言えば、もし病気が
原因で彼が離れても、私のダメージは
少ないだろう。
ただ、電話では、会った時、伝えたいことが
あるとは彼に伝えておいた。
彼は、子供がいる?離婚?と聞いてきたが
病気のことはやっぱり電話では言えなかった。
2人で会う日がやってきた。
今日で会わなくなるかもしれない。
私は、病気になってから期待をしないように
なった。
彼に、私は白血病と伝えた。
彼は、ピーンときていない感じがした。
後日メールのやり取りで、彼は本屋で
白血病を調べたらしい。
でも、難しくてよく分からなかったそうだ。
私は、調べてくれたというだけで、
嬉しかった。
水族館や動物園など何度かデートを
した。
彼から付き合ってほしいという言葉は
無く、仕事帰りや休日に会った。
彼は1人暮らしだった為、もっぱら会うのは
彼の家だった。
テレビ局で働いていた彼とは、時間の
感覚が違っていた。
彼は、夜寝るという概念は無く、
一日の中で寝れれば良いという感覚。
徹夜など不規則な生活が続くと、
吹き出物が出ていた。
どう過ごしているのか何をしているのか
私も聞かなかったが、全く安心感は無かった。
愛されていないと感じたこと沢山あった。
もし友人が彼と付き合ってたら、私は
辞めた方が良いとアドバイスをしていただろう。
何故か分からないが、私は、彼に気を遣っていた。
会った時も何を話して良いか分からなかった。
3年位経った頃、彼と連絡が取れなくなった。
自然消滅、、。
せめて別れ話をして欲しかった。
自然消滅は後を引く。
私は、彼を忘れられなかった。
しばらくして、連絡が取れるようになり、
理由を聞いたが、絶対嘘だろ!という
内容だったが、私は追求しなかった。
そして2度目の自然消滅。
2度目、あんまりショックを受けなかった。
もう彼を追いかけるのはやめよう。
ある日、私の最寄り駅で、彼を見かけた。
1人だったが、後をつける勇気がなかった。
そして、数日後、最寄り駅を歩いていたら、
彼がスレンダーな綺麗な女の子と歩いている
のを見かけてしまった。
きっと彼女がこの街で1人暮らしを
してるんだろう。
自然消滅の理由が分かった。
やっぱり、ショックだった。
でも、久しぶりに恋をした。
でも、その恋は本当の恋では無かった。
何を話して良いか分からない。
愛されていないことを感じる。
信頼関係が無い関係。
彼と過ごした時間は、今の私には
何一つ必要では無い。
後悔もしていない。
あの時は、そういう恋しか出来なかった。
もし、これから恋が出来たとしたら、
本当の恋がきっと分かるだろう。