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気候変動と環境危機 Vol. 008 『雲』

皆様、こんばんは。「気候変動と環境危機」という本が2022年11月30日に出版されています。編著が、あのグレタさんです。各章は気候変動の分野の色々な専門家が執筆しています。全体で400ページもある分厚い本です(私はKindle版を買いましたが)。そして、各章に関連した事柄をChatGPTによって文章化し、ここで投稿をしています。

今日は8回目です。第2部の5章。タイトルは『雲』です。執筆はパウロ・チェッピ氏です。インペリアルカレッジ・ロンドンの気候科学の講師とのことです。

早速、気候変動における雲の役割についてです。

雲は気候変動において重要な役割を果たしています。主に以下のような影響があります。

1. **温暖化効果と冷却効果のバランス**  
  雲は地球のエネルギー収支に二つの相反する影響を与えます。一方では、太陽からの放射を反射して冷却効果を持ち、地表温度を下げる役割を果たします(これをアルベド効果といいます)。他方で、地表から放出される赤外線を吸収して地球に再放射することで、温暖化効果をもたらします。このため、雲の高さや厚さによって、冷却または温暖化のどちらかの影響が強く現れることがあります。

2. **雲の種類による影響**  
  高層雲(例えば、巻雲)は地表から放出される赤外線を強く吸収して再放射するため、温暖化効果が強いです。一方、低層雲(例えば、層積雲)は太陽光を強く反射して冷却効果を持つため、地球を冷やす働きが強くなります。

3. **気候変動のフィードバックメカニズム**  
  気候変動により雲の形成や分布が変わると、それがさらに気候変動を加速させるか、抑えるかに影響します。例えば、温暖化により蒸発量が増加すると、雲の量が増えることがあり、それがさらなる温暖化を引き起こす可能性があります(正のフィードバック)。一方で、冷却効果のある低層雲が増えることで温暖化が抑制されることも考えられます(負のフィードバック)。

4. **雲の変化の予測難しさ**  
  雲の形成や消散は大気中の水蒸気量、温度、風速など複雑な要因に左右されるため、気候モデルにおいて雲の影響を正確に予測することは非常に困難です。このため、雲の変化が気候変動にどう影響するかは、未だに多くの研究が進められている分野です。

総じて、雲は気候変動の重要な要素であり、特にその冷却効果と温暖化効果のバランスが気候モデルの予測に大きく影響しています。

この章の終わりは次のようにまとめられています。

雲の増幅効果は気候が温暖化するにつれて強まり、さらに悪いことに二酸化炭素がある濃度を超えれば、雲が転換点として作用することもあり得る。そのような、低い可能性ながら、危険性の高い結果を避けるために最も安全な道は、急速に炭素の排出量を減らすこと、なのである。

次回は、「北極の温暖化とジェット気流」を読みたいと思います。

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