道具たちの未来
人の手で丹精込めて作られた日常のモノがあります。「民藝」と呼ばれ最近はよく目にします。
作った方は表にはあまり出ないが、飾らない使いやすい品々は手に馴染み何十年も使うことが出来ます。わたしも財布、食器、桶など愛用しています。
埼玉県川越駅前から伸びる商店街は、サンロードと呼ばれて昔から親しまれていました。
城下町としての特色でしょうか、桶屋さんや草履やさんなどが並んでいました。
いつしか小さな商店はビルになりドラッグストアやチェーンの飲食店がほとんどになりました。
愛用している道具類は悪くなると、昔からの道具屋さんで直してもらうことが出来ました。そのようなお店が減った現在は、今まで使い込んだ手に馴染む道具を処分して新しいものにしなければならないこともあります。
家族のお祝いなどで母はよくちらし寿司を作ってくれました。。その寿司桶が最近こわくて使えなくなりました。
壊れたら直してもらえないからです。壊れたら家族の思い出も無くなるようでこわいのです。
道具は単なる道具だけど、使い込んだモノたちは家族の歴史や気持ちをも込まれています。職人がもっと働ける場、技術が受け継がれることはできないのだろうか。と、思いながらサンロードを歩いています。