4月15日~4月19日

4月15日

 良く晴れた日だった。ちゃんと早起きはしたし、シャワーも済ませたのだが、なんとなく気分がよくなかったので午前の授業は休んだ。「海辺のカフカ」を読み終わったので新しい本を買いに行くことにした。外はぼんやり暖かくて、散歩するにはうってつけの天気だった。近所の桜はもうだいぶ散ってしまって、公園はだんだん緑色に変わりつつあった。本屋では「羊をめぐる冒険」の上下巻を買った。1400円くらい。帰り際、高台にある公園に寄ってみた。この公園には見晴らし台があって、街を一望できる私のお気に入りの場所だ。公園には幸い誰もいなくて、恐ろしく静かだった。ベンチに座ってぼーっとしたり、さっき買った本を読んだりした。気付くといつのまにか30分ほど寝ていた。それからしばらく風が通り過ぎる音と鳥の声だけを聴いて過ごした。

4月16日

 午前の授業はオンデマンドだったので、午後から大学に行った。少し早く着いたので。端っこの席に座って「羊をめぐる冒険」の上を読んだ。授業のことはよく覚えていない。フランス語の授業ではあったと思う。
 夕方からはバイトに行った。20歳の女の子と二人だった。華奢で金髪の、美容学生のような見た目の女の子だ。彼女は一度話し出すと止まらないほどお喋りで、いつも退屈しなくてありがたい。その日は凄まじく暇で、女の子とダラダラ喋ったり、メモ用紙で鶴を折ったりしているだけで終わった。

4月17日

 今日は早く目覚めたので珍しく午前中から大学にいた。朝からつまらない授業をぼーっと受けて、適当に課題を提出した。晴れていたので昼休みは近くを散歩した。大学のキャンパスは都会の真ん中に建っていて、緑は少なく、空は狭く見えるのが残念だ。敷地は広くないのに人は大量にいるので、静かに昼食を食べられる場所もない。人がいない路地裏で煙草を吸ってから教室に戻り、午後の授業を受けた。
 大学が終わったのは2時半で、どこかで昼食を食べようと思っていた。そういえば昨日の金髪の女の子が、大学の近くの飲食店でもう1つバイトをしてるから遊びに来てほしいと言ってたのを思い出した。店に入ってカウンターの席に座ると、すぐに彼女の姿が見えた。洗い物をしていた彼女は私を見つけるや否や嬉しそうに手を振って話しかけてくれた。なんだか知らない人の家のように思えて少し緊張したが、いつもと違う制服を着た彼女は新鮮で、魅力的だった。食事を済ませ、彼女に軽く挨拶してから店を出た。電車で家に帰る途中、彼女からメッセージが届いてるのに気づいた。しばらく迷って、スタンプで返事をした。

4月19日


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