Web小説発掘記 その319 世界をあげる、そんな恋を君と 作者 三屋城衣智子

本編URL

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前書き

この記事は作品のネタバレを含みますのでご注意。
こちらの記事はあくまでも筆者の個人的意見です。
評価の基準としては200円~700円前後の書籍を購入し、読んだものとして付けさせていただきます。そのため基本的には厳しめとなります。

ストーリーと見所

あっさり風味の短編小説。

二人の少女が魔王と戦っており、そこから何故そうなったのかの回想→そして現在に話が戻ってくるという構成となっている。

ストーリーはわかりやすく、短編ながら二人の関係やその辺りに関しては丁寧に書かれている。
二人の関係やちょっとした擦れ違いの台詞などが物語の終わりで回収されるので、何とも切ない気持ちにさせてくれる。

普通に読んで過不足ない、程よい情報量を示したうえで物語が展開してくのでその辺りに関しては安定感がある。

終わりは少しの意外性とちょっとした寂しさを感じつつも、決して悲劇ではない希望あるものとなっているのでそれも良き。

キャラクター

アリッサ

物語の主人公。

短編なので決して深いところまで描写されるわけではないが、短いながらキャラクター性はしっかりと伝わってくる。

あまり書き過ぎるとネタバレになるのでこんなところで。

総評

評価点

短編という枠の中できちんと構成ができている良作小説。

キャラクターのちょっとした描写や台詞が後半に繋がっているし、その辺りの回収も読んでいてなかなかに気持ちがいい。

問題点

話としては綺麗にまとまっているが、特筆して優れた部分があるとはいいがたい。

最終評価 54点(Web小説としては充分な良作)

短い中で綺麗な構成が魅力的な短編小説。

読むのにさして時間がかからない割にはストーリーのオチもしっかりとついていて、読み終わった後はなかなかに満足感がある。

一度読み終わってからもう一度読み返してみるのもまた一つの楽しみといえるだろう。
希望と切なさが同居したような終わりは個人的にはとてもよかった。

所要時間は凡そ1分ほど。

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